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トヨタでCVTを初搭載した車は? 保守的な「ビスタ」のプラットフォームを使ったとは思えない「オーパ」でした…シート前後でカラーも変えてましたね

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW

  • トヨタ オーパ:インパネ中央のスペースビジョンセンターメーターは、運転席側に向けられている
  • トヨタ オーパ:フロントシートには明るい色調を採用
  • トヨタ オーパ:リアシートはミニバン並みの120mmのロングスライド機構が可能になった
  • トヨタ オーパ:1ZZ-FE型エンジンからは136psを発生する
  • トヨタ オーパ:シフトレバー先端のノブでスポーツドライブモードに切り替えられる
  • トヨタ オーパ:タイヤサイズは185/70R15
  • トヨタ オーパ:センターメーターに表示されているシフトポジションは、Sパッケージでマニュアルシフトモード時にはDの部分が数字になる
  • トヨタ オーパ:1.8Lは4速AT、2LはCVTを採用
  • トヨタ オーパ:峠道もグイグイ登る
  • トヨタ オーパ:OPAとは、ポルトガル語で「オオッ!」といった驚きを表す感嘆詞だ
  • トヨタ オーパ:セダンより若干高めの全高が、高い取り回し性能を実現
  • トヨタ オーパ:ボディサイズは全長4250mm×全幅1695mm×全高1525mm
  • トヨタ オーパ:ボディカラーは6種類用意された(撮影車両はスーパーホワイトII)
  • トヨタ オーパ:下端をV字グラフィックにした大きなリアウインドウは開放感と広い後方視界を確保する
  • トヨタ オーパ:小さなボディの四隅ギリギリにタイヤを配するレイアウトだった

内外装だけでも非常に個性的なオーパ

1990年代前後のトヨタ車は、ソツのないクルマ作りをする一方で面白みに欠けるクルマが多いという評価もあり、その点を揶揄した「80点主義」という言われ方をしていたこともありました(本来の意味とは異なりますが……)。しかし、トヨタはその頃でも度々チャレンジングなクルマを世に送り出しており、今回紹介する「オーパ」もそんなクルマの1台と言えます。

室内も広々としていた

1999年に開催された第33回東京モーターショーにコンセプトモデルが展示されたトヨタ「オーパ」は、翌年5月にほぼそのままのスタイルで市販化をスタート。

50系の「ビスタ」と共有するプラットフォームの上にショートワゴンタイプのボディを合わせたスタイルで、「ミニバンのキャビンスペースと多機能性」と「高級サルーンの走り」をクロスオーバーさせた次世代ミディアムカーとされており、2700mmを誇るロングホイールベースから生まれる室内空間(室内長2025mm)は、たしかにゆとりあるものとなっていた。

また全長はビスタよりもおよそ40mm短くなっており、5ナンバーサイズの全幅も相まって取り回しのしやすさも美点となっていた。

そのためリアオーバーハングが切り詰められた独特のスタイルとなっていたが、リアシートはリクライニングのほか前後120mmのロングスライドやダブルフラット化も可能となっており、リアシートの両方をダブルフラットにすると奥行き最大1700mmのフルフラットなラゲッジスペースを確保することも可能で、若干斜めになれば大柄な人でも横になることができる広さを持ち合わせてもいたのである。

なお前期型では一部グレードでフロントシートをグレー、リアシートをブラックと表皮のカラーを変えることで落ち着いたプライベート感を演出する手法も取られていた。

このように内外装だけでも非常に個性的なオーパであったが、先行してリリースされた1.8Lモデルの3カ月遅れで登場した2Lモデルには、トヨタ車として初となるCVT(スーパーCVT)が搭載されており、パワートレインにもチャレンジングな要素を備えていたのだ。

そんな個性派のオーパ、言ってしまえば同じプラットフォームを持ち、保守的なビスタ&ビスタアルデオ(ワゴン)が存在していたからこそ生まれたとも言えなくもないのだが、新たなジャンルを切り拓こうとしてリリースされたことは間違いなく、ただの不人気車で片づけてしまうのはもったいない1台なのである。

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