クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CUSTOM
  • 「農道のポルシェ」はサーキットでは遅かった!? スバル「サンバー」から乗り換えスズキ「キャリイ」を150馬力仕様に…軽トラレースは甘くはなかった
CUSTOM
share:

「農道のポルシェ」はサーキットでは遅かった!? スバル「サンバー」から乗り換えスズキ「キャリイ」を150馬力仕様に…軽トラレースは甘くはなかった

投稿日:

TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • スズキ キャリイ:さりげなくアオリは軽量化のため高さを半分にしている。実用性も損なわず見た目もスタイリッシュになると好評だそうだ
  • スズキ キャリイ:エンジンはエブリィワゴンのターボエンジンに換装
  • スズキ キャリイ:軽トラレース専用車両として作り込んでいる
  • スズキ キャリイ:純正メーターは取り外し、タコメーターとブースト計をセットする
  • スズキ キャリイ:シートはブリッドのフルバケでハーネスはTAKATAの4点式だ
  • スズキ キャリイ:メーターコンソールの上にはデフィスポーツディスプレイエフをセット。OBDII接続で必要な情報をデジタル表示させる
  • スズキ キャリイ:MAXパワーは150馬力オーバーになる
  • スズキ キャリイ:前置きインタークーラーはスイフト用を流用していた
  • スズキ キャリイ:サスペンションは、フロントは驚くことにS13シルビア用のストラット式サスペンション、リアについてはGTカー・プロデュース製の強化リーフ仕様
  • スズキ キャリイ:ユニックで車体を持ち上げ、吊るためのアイテムとしてロールバーを荷台にセット
  • スズキ キャリイ:リアにはディフューザーを装着させている。鈴鹿サーキットでも走らせたが、その効果はあまり体感できなかったということだった。なので飾りですとオーナーは言う
  • スズキ キャリイ:マフラーはサイド出しとなっていた
  • スズキ キャリイ:エアクリーナーは吸気効率を考え、サイドの開口部に配管を伸ばしてセットしている
  • スズキ キャリイ:ホイールはレイズCE28でタイヤはRE71RS(165/55R14)を履かせていた
  • スズキ キャリイ:デビュー戦で使った遅すぎるサンバーを手放してキャリイに乗り換えた
  • スズキ キャリイ:以前のサンバーとは比べ物にならないほど凄まじい加速を発揮
  • スズキ キャリイと、オーナーの“アポロ”さん
  • スズキ キャリイ:サーキット最速仕様のフルチューン軽トラを完成させた
  • スズキ キャリイ:MAXパワーは150馬力オーバーになる

「Kトラワールドシリーズ」に150馬力フルチューンの「キャリイ」で参戦

昔からレーシングカート遊びが大好きで、最高峰のスーパーカートに乗り、全日本選手権への参戦経験を持つ“アポロ”さん。その後、ステップアップしてFJ1600や耐久レースを含めたさまざまなレースに参戦。そんな彼が今、一番ハマッているレースが異色の軽トラのレースということで、スズキ「キャリイ」で参戦しているそうです。レース専用にフルチューンされた軽トラの中身とは?

軽トラレースの世界は甘くはなかった

はじめは2010年に静岡県の「GTカー・プロデュース」が「走り好きの軽トラ乗りのためのスポーツ走行会」として開催した、サーキット体験スポーツ走行イベントだったが、次第に盛り上がりを見せ、レース形式にした方が面白いという意見から、2015年からイベント名を「Kトラワールドシリーズ」に改めて中部地区のサーキットを転戦し、年間4戦のシリーズポイントを競い合うイベントとして開催。今ではすっかり定着して、このレースに出るための専用マシンを製作して挑むオーナーも多い。

“アポロ”さんもまさにそのひとりで、インターネットでこのレースのことを知り、その珍しさから興味本位で参加。本格的なレースカーを作るのは大変だが、軽トラならばやれることが限られる。だから、費用負担も少なくて楽しめるかも……なんて安易な考えで自宅にあったスバル「サンバー」のタイヤとホイールだけ変えてレースに参加。おそらく自分の腕なら10位以内に入れるだろうなんて思っていた……が、これが大きな勘違い。軽トラレースの参加者は、腕利きが多く、また、軽トラをサーキットで速く走らせることが、思っていた以上に苦労することが身にしみてわかったという。

勝利のためにサンバーを手放してキャリイで再始動

もともとが働くクルマの軽トラ、中でもサンバーはトルクも細くてエンジンパワーは非力そのもの。そしてギア比にも問題を抱えていて、1速、2速がローギヤードで3速以降が極端にハイギヤード構造になっている。当然だが、パワーバンドなんてあって無いようなものだった。

そんなポテンシャルの低いクルマを速く走らせるには、それ相応のテクニックが要求される。そして、ドライビングはワンミスがタイムやスピードに大きく影響するため、走りもシビア! クルマの挙動を繊細に体で感じ、タイムロスをなくして、集中力を切らさずに走りに没頭しなければ軽トラを速く走らせることはできない。そんな点にあらためて気づかされた“アポロ”さんは、このレースにすっかりハマってしまったと話す。

そして、甘く考えていた最初のレースは完全なる惨敗! 後ろから数えた方が早いくらいのポジションという悔しさに終わり、その自信は完全に打ち砕かれてしまったそうだ。

そこからアポロさんは、上位入賞を目標に、デビュー戦で使った遅すぎるサンバーを手放してクルマ替えを決意。たまたま知り合いのクルマ屋さんに置いてあったDA63T型スズキ「キャリイ」を譲ってもらい、これをベースに勝利を掴むためのチューニング計画を開始した。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

12

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS