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スズキが22年ぶりに「鈴鹿8耐」に帰ってきた!「カーボンニュートラル」で臨んだワークスチームの気になる結果は…?

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)/SUZUKI

CNチャレンジのメンバーは、スズキ社内で選抜

このチームを引っ張るのは、佐原伸一チームディレクターだ。

「MotoGP撤退の理由がサステナブルな開発にリソースを集中させるためにというものでした。そこから一転、サステナブルな開発を促進させるためにレースに出る、となった時のリーダーは、そのMotoGPのプロジェクトリーダーを務めていた佐原しかないだろう」

その佐原氏に田中氏が注文したのは「社内の人間でチームを構成しろというオーダーです。2輪の部署だけでやるのではなく」だった。

さっそく佐原氏は全社員に対して、「こういう取り組みをします。やりたいメンバーは上長の了解を得てたうえで応募してください」という募集を掛けたという。というのも、この8耐参戦については、専任ではなく、自身が抱えている業務をやりながら参加することが前提なのだ。そうなると時間が取られ自身の業務に支障をきたす可能性もある。

「つまりこのプロジェクトは周りのサポートがなければ参加できないんです。その協力を得られる人は手をあげてください、ということです。100名弱の応募がありました。4輪であったりマリンであったり、生産技術や管理部門だとか品質部門からも応募がありました」(佐原氏)

レースなのでライダーの安全なども考え、コアメンバーは経験者を選んでいるが、それ以外は、面接などを行って社内から15名ほどが採用となった。

「チームは30名弱ですが、スズキの新しい取り組みをするってところに自分も少しでも力になりたいといって応募してくるメンバーもいました。いま見渡してみると、ほんとうに良いメンバーが集まったなぁというのが正直な感想です。今回のチャレンジは、2輪の取り組みではなく、スズキ全体の取り組みとしてやりたかったのです。で、今回の壮行会に300名くらい集まって、応援メッセージも450件以上、と全社が応援してくれているという印象があります」(佐原氏)

来シーズンの活躍にも期待!

2024年5月に実車でのテストを開始。鈴鹿を走るのに問題ないレベルまで社内で仕上げ、6月の公式テストで初めて鈴鹿で走行をした。今回、8耐ライダーとしてチームに合流した生形秀之選手に話を聞くことができた。実際に事前に走行をしたのは、鈴鹿で行われた合同公式テストのみとなる。

「もちろんキャラクターの違いはありますが、大きな問題もなく、違和感なく走れました。本番のレースウィークになっても、細かなところで気になる点はいくつかあるけれど、きちんとまとまっていました。きっちり8時間を走り切って結果を残すだけでなく、来年に向けて、次はもっとトライをしていこうという話もあります。このチャレンジがさらに成功していくことを期待しています。自分としても、今回この新しいチャレンジに少しでも関わることができたことをうれしく思っています」(生形選手)

続けて田中氏は次のようにコメント。

「われわれは高いレベルでの負荷をかけたうえでサステナブルアイテムの検証をして、それらをフィードバックしていくという技術開発をしています。セッティングが決め切れていない部分もあるのですが、時間を掛ければもう少し詰められるところだと思います。それは今後の課題ですね。順位を狙っているプロジェクトではないのだけれど、遅く走っても仕方ない。自分たちのポテンシャルはどのくらいか? というところを結果で出したいですね」

その結果は総合8位であった。

続けて佐原氏は話す。

「このプロジェクトは今回の1回で終わる話ではないですからね。課題を抽出して、克服して、さらに検証していかなければならない。サステナブルな割合ももっと高めていかねばならないですからね」

今後もこのサステナブルなモータースポーツ活動を注視していきたい。

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