天然木を使った軽キャンピングカー「ちょいCam」
最近は身近でコンパクトな軽自動車をベースとしたキャンピングカーの人気が高まっています。北陸キャンピングカーショーの会場で発見したのは、スズキ「エブリイワゴン」をベースにキャンプを楽しむことができるその名も「ちょいCam」。天然素材とアイデアをふんだんに投入して快適な空間を実現した中身とは?
室内サイズに制限のある軽バンベースのキャンパーが人気
キャンピングカーというとトラックベースのキャブコンや、トヨタ「ハイエース」などをベースとしたバンコンがポピュラーだが、ここ最近軽自動車ベースのキャンピングカーも人気が高まっている。北陸キャンピングカーショーの会場でも軽自動車をベースとしたコンパクトなキャンピングカーを数多く見ることができ、多くの人が真剣に内部を覗き込んでいたのが印象的だった。
そんな会場内で数ある軽キャンパーの中でも目を引いたのが、新車のスズキ「エブリイワゴン」をベースに、内装に天然木を使用した「ちょいCam(ちょいきゃん)」と名付けられたキャンピングカーだ。ちょいCamは愛知県の「ルート(Route)」が製造するキャンピングカーで、今回は金沢の販売店である三洋自動車が出店するブースに展示されていた。
ベッドスペースをできるだけ邪魔しない家具の設置方法はアイデアもの
ちょいCamはその名の通り、軽ワンボックスという限られたスペースで快適に過ごすために、あえて車中泊をメインに余計な装備を排したシンプルな内容が特徴。シンプルと説明したが、決してチープなわけではなく、天然木を贅沢に使っている豊富なラインアップがあり、今回紹介するのは、「豊(ゆたか)」と命名された最上級モデルだ。
ラゲッジスペースがフルフラットになるのに加えて、車体後部にベッドをまたぐようにアーチ状に天然のタモ材を使った家具が設置されているのが特徴だ。
設置される家具は天井付近が収納棚となっており、限られたスペースをしっかりと活用できるようになっている。棚の側面は就寝時に邪魔にならないよう、ベッドから20cmほどは幅が狭く、その上の幅が広くなっており、就寝スペースを極力減らさない工夫がこらされているのだ。
天然素材を使うことで車内は超快適!
車体後部の両サイドの棚は、板を渡すことでテーブルにもなる設計。これで車内は書斎に早変わり。また左側面には電子レンジが収納できる棚があり、オプションのサブバッテリーやインバーターと組み合わせることで、車内で電化製品を使用することもできる。
前述した通り、家具には天然無垢のタモ材を使用している。高級家具に使用されるタモ材は硬くて強いのが特徴で、湿度の高い夏は車内の湿度を吸収し、乾燥する冬には水分を放出するという調湿作用もある。触り心地がよく温かみを感じる無垢材は、合板やプラスチックにはない居心地の良さを持っているそうだ。またベッドマットも三河の家具職人が技術を活かしてこだわって仕上げた逸品。寝心地が良く非常に快適な車中泊が可能だ。