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DTMの歴代名車も大集合! 市街地開催のドイツ・ツーリングカー選手権は「壁ギリギリ選手権」で大盛りあがりです【みどり独乙通信】

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TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)

元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドの姿も

久々に訪れたDTMは、今年40周年目を迎えた記念すべき年。そのスターティンググリッドは、数多くの人々で賑わっています。

シューベルト・モータースポーツから参戦するBMWのマルコ・ヴィットマン選手の地元はこのノーリスリンクのすぐ近くとあり、地元応援団の声援が熱いです。ノーリスリンクのあるニュルンベルクは、BMWやアウディはもちろんのこと、メルセデスやポルシェのあるシュトゥットゥガルトからもそう遠くなく、自動車メーカーが固まる南ドイツには一番うってつけのサーキットかも知れませんね。プライベートで家族を連れて訪れているモータースポーツ関係者も多く見かけました。

どこかで見たことのある顔? と一瞬考えてしまいましたが、元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドも来場。F1を去った後はフォーミュラE選手権に参戦していた時期もありましたが、その後はいずこへ? と思っていたところでした。若手育成目的のEVのフォーミュラカーレースを今後主催するようです。他にもドイツの有名人が数多く来場していたようですが、日頃テレビをあまり見ないのでどなたかよく分かりませんでした(笑)。スタートでさっと写真を撮った後は、急いで第1コーナーのお立ち台へ向かいます。スターティンググリッド前方にはそれ専用にメディアシャトルが待機してくれているのも助かります。

重いですが、夏の炎天下ではお水を持って行くのを忘れてはいけません。冷たいお水でひと息つくと、いよいよドキドキのスタートです。タイトな第1コーナーではスタート時にクラッシュの可能性が高いのでハラハラします。

スタートからの数ラップを撮影して、第1コーナーではスタート時に裏に待機していたシャトルに乗ってパドックまで戻り、ピットレーンへ。スプリントレースですからかなり慌ただしいのです。ピットストップがひと通り終わったかと思ったら、次は突然の雨が降り注ぎ、ウェットタイヤに履き替えに入るマシンでごった返しましたが、レースを面白くしてくれたことは間違いないでしょう。

D2デザインのメルセデスCLK等の過去の名車も展示

記者会見を見ながら、メディアセンターで大きなシュニッツェルを遅いランチとしていただきました。シュニッツェルは豚カツに似ており、お肉を叩いて平たくしてから揚げてあります。紙皿ではなく陶器で出してくださるのも嬉しいですし、このメディアセンターでは瓶入りコーラが出てくるところもポイントが高いのです……食べることばかりでお恥ずかしいですね。

ランチをいただいてからは、サポートレースを観に行ってみました。気になっていたスウェーデンのNext Genシリーズ。MINIをベースとしたワンメイクのEVレースで、なんと15歳から参戦できるのだそうです。EVカーのレースなんて面白いの? いえいえ、これがとても面白いのです。血気盛んなティーンエイジャーたちのガチンコ勝負ですからね。音がとても静かで、ちょっとフシギな感じです。

その一方で、とんでもなくエキゾーストノートのうるささが響くクラシックレースも開催されました。40周年を記念して、過去にDTMで活躍した貴重なマシンのお目見えです。パドックにもこれこれ! と言いたくなるD2デザインのメルセデス・ベンツ「CLK」等の過去の名車も展示され、オジサンホイホイ状態で特に中高年の方に人気でした。日本でもD2のデザインにしておられる方をどこかでお見かけした記憶があります。

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  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • ドイツ ミュンヘン市在住 フリーライター&コーディネーター。東京で学生生活を謳歌した後にオーストリアのザルツブルグで再び学生生活を謳歌し、なんとか卒業。三度目の学生生活を謳歌しにミュンヘン大学入学を機にドイツへ。ミュンヘン大学在学中の現地広告代理店でのアルバイトがきっかけで、モータースポーツに魅せられて大学を中退し、モータースポーツ業界へ飛び込む。愛車のBMW M240iカブリオレを駆り、ヨーロッパ各国のサーキットへ取材に向かう。趣味はアルプスの峠越えドライブと蚤の市めぐり。好きなサーキットはニュルブルクリンクとスパ・フランコルシャン。ヨーロッパ生活はもう少しで30年。
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