納車台数、売上高、営業利益の過去最高の数字を叩き出す
ランボルギーニは2024年7月29日、2024年上半期において過去最高の販売台数、売上高、営業利益を達成したと発表しました。「レヴエルト」、「ウルス」、「ウラカン」が世界的にバランス良く販売され、商業的成功をもたらしたといいます。また受注残高も堅調で、レヴエルトは2年以上の納車待ちが見込まれ、先日発表された新型「ウルスSE」も1年分の生産をカバーしています。好調なランボルギーニの上半期の記録を見ていきます。
日本での納車台数は354台
ランボルギーニの2024年上半期は、現在生産されている「レヴエルト」、「ウルス」、「ウラカン」の3モデルの商業的成功により、販売台数、売上高、営業利益において過去最高を記録した。
販売台数に関しては、上半期に5558台が世界中で納車され、売上高は16億2100万ユーロ(約2681億円)を計上した。これは2023年同期比14.1%増で、営業利益も過去最高の4億5800万ユーロ(約757億円)に達している。利益率は28.2%に達し、ランボルギーニの戦略の成功と、納期と財務のバランスが改善されたことを実証した。
ランボルギーニのマネージング・ディレクター兼CFOであるパオロ・ポマ氏は、このようにコメントしている。
「われわれの成長路線が再び強化されたことを嬉しく思います。ハイブリッド車への移行が顕著な年であっても、ラグジュアリーとスーパースポーツのセグメントにおけるブランドの強みを反映し、主要な財務およびビジネス指標の成長を確認することができました」
納車台数に関しては、EMEA、アメリカ、APACのの3つの地域で均等に分布しており、EMEAが2498台、アメリカ大陸が1849台、APACが1211台となっている。個別市場では、米国が1621台でトップ、次いでドイツが595台、イギリスが514台、日本が354台、中国本土・香港・マカオが337台、イタリアが268台となっている。
サステナビリティ戦略の成功を証明
また、レヴエルトは2年以上の納車待ちが見込まれている。ウラカンについては2024年12月の生産終了までカバーされており、ウルスSEも1年分の生産台数をカバーする注文を受けている。
これらの結果は、ランボルギーニのサステナビリティ戦略「ディレツィオーネ・コル・タウリ・プログラム」の成功を証明するものであり、継続的な脱炭素化に対するランボルギーニの取り組みを凝縮したものである。
2023年に初のフルエレクトリックモデルを予告するコンセプトカー「ランザドール」が披露されたのと同じモントレー・カー・ウィーク2024で、8月16日にウラカンの後継車が発表される。この新しいHPEV(ハイ・パフォーマンス・エレクトリファイド・ビークル)スーパースポーツカーは、ランボルギーニシリーズのハイブリッド化の完成を意味し、クラス最高のパフォーマンスとドライビングエクスペリエンスを実現するハイブリッドシステムと組み合わされた新型ツインターボV8エンジンを搭載する予定である。
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2023年同時期の販売台数は5341台で4%増、売上高は16億2100万ユーロで14.1%増、営業利益も0.4%増といずれも2023年を上回る結果となっている。利益率は3.9%下回ったが、それでも28.2%の高水準である。
とくに注目したいのはレヴエルトで、納期は2年以上。ウルスSEは1年分持っているオーダーバンクである。この受注残の収益率に対する効果は計り知れない。まずはすべて顧客オーダーの受注のため、ディーラーでの在庫販売の必要性や発注部品のミスマッチが起こらない。そして売れているので、一般的な販売奨励金と称されるインセンティブが発生しない。また、販売支援のためのマーケティングに費用を投じる必要がない。単純にこれだけでも大きなお金をセーブすることができる。
すべての自動車メーカーの目指す姿がここにあるが、これを実現できるメーカーは限られ、ランボルギーニがいかに高い商品力を持つブランドであるかをこの数字が証明している。