250万円で作る隠れ家的セカンドハウスが間もなく完成
筆者がコロナ禍でスタートさせた山遊び。理想を詰め込んだログハウスの建築がスタートしました。今回は湿気や断熱性などをチェック。快適に過ごせるのか、多くの道具を持ち込んでチェックしてみたのでレポートします。
窓の数と大きさにこだわって湿気を防ぐ
予算250万円で建設する森のセカンドハウス。杉を大量に伐採したおかげで思った以上に日当たりが改善し、ソーラー発電でもっと快適に過ごしたいという欲が出てきた。とはいえ別に資金を捻出する必要があるので、建物が完成するまでに結論を出そうと思う。
作業を依頼したビルダーの狙いどおり、梅雨の前に屋根をかけることはできたので、次は外装の仕上げや室内の作り込みに入る。まずはツーバイ材を張った部分の断熱だ。
森は冬の夜になると-10℃を下まわることも珍しくなく、当初は寒さに耐えながら過ごすことを覚悟していた。そのため海外キャンプで使う厳寒地用のスリーピングバッグに加え、ポータブル電源でひと晩フルに使える電気毛布まで準備していたが、いま使っている山小屋も壁や床を断熱したおかげで意外に暖かいのだ。ログ材は元から高い断熱性と蓄熱性を備えているので、ツーバイ材のところだけ断熱材と防湿シートを施工する。
室内のこだわり空間を可能な限り広く取るためと通気性のよさから、ロフトを屋外にオーバーハングさせながら、窓も大きく、そして多くした。片流れ屋根で頭上のスペースに余裕があり、ロフトの下に立っても圧迫感はまったくない。そして開閉しない採光用まで含めると窓の数は計9つ。位置も太陽の動きと風の流れを加味したうえで決定したので、湿気と日当たりの問題はほぼ解消されたといっていいだろう。テストを兼ね窓やドアが付いた時点で半日ほど過ごしてみたが、雨が降っていたため蒸し暑いにもかかわらず不快感は皆無だった。
空間を確保するという意味ではオーバーハングさせたロフトも大きい。もちろん立ち上がれるほどの高さはないものの、セミダブルのインフレータブルマットは余裕で、片流れ屋根のおかげでデッドスペースも少ない。収納スペースは今の小屋より劇的に増えたはずだ。
また1階には薪ストーブを設置する。コンパクトなタイニーハウスで石油ストーブと併用する予定なので、家庭用のサイズでは暑くなりすぎると思い小型のキャンプ用をゲット。製品の詳細や使い勝手についてはまた別の機会にレポートしたい。
シンクも実用性と見た目のカッコよさや価格などを熟考した結果、本体のみ既製品を購入し、台は作ってもらうのがベストだと判断した。薪ストーブやガスバーナーと繋げるようにまとめたい。
外壁のカラーリングにもこだわった
外装で悩んだのは外壁の塗装色。優れた防虫/防腐/防カビ性能の木材保護塗料「キシラデコール」を使い、単色では味気ないのでログ材/ツーバイ材/窓枠とドアで分けることにした。そこから色見本や海外の施工例を2週間ほど眺め、ログ材はマホガニーでツーバイ材がブルーグレイ、窓枠とドアは明るく鮮やかな白のワイスを選んだ。奇抜な色は最初こそ楽しいかもしれないが飽きるのも早そうであり、森のなかという環境とかけ離れた色も落ち着かなさそうである。オーソドックスではあるが割といいチョイスだったと思っている。
木材の加工がスタートしてから約4カ月。ざっくりとではあるが自分でデザインしたログハウスが、少しずつカタチになっていく過程を追う楽しさは格別だ。幸いなことには雨で作業が中断される日も少なかった。この調子ならお盆休みはこの「新居」でのんびり過ごせるかな?