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父の影響で日産「スカイラインGT-R」乗りに…手が届くR33を手に入れ、初サーキットで土手に突っ込むも「再チャレンジしたい気持ちでいっぱいです」

銭谷自動車が手掛けたR33GT-R

日産 R33GT-R:オートセレクト製のデビルスポイラーはレアなカーボン製。テールランプはクリア化してある

初めてのGT-Rは大阪の名門が手がけたフルチューンのBCNR33

数あるホイールメーカーのなかでも、作り手とファンを繋ぐオフ会(感謝イベント)を開催しているRAYS(レイズ)。富士スピードウェイで開催された「レイズファンミーティング」は、第3回を迎えた2024年も全国から新旧RAYSホイールを履くクルマとオーナーが会場を埋め尽くし、好天の下、同じブランドを愛する同士が思い思いの時間を過ごしました。参加した約700台の中から、名門ショップが手がけた日産R33型「スカイラインGT-R」を紹介します。

父が乗っていたR35に魅せられGT-Rへ徐々に惹かれた

関東での仕事の合間をぬって、GT-R仲間とこのイベントに参加した“カズま”さん。愛車である日産BCNR33型「スカイラインGT-R」を手に入れたのは2020年10月のことだ。

「もともと父がGT-R乗りで、現在もR35を所有。ゆえに幼少期からGT-Rに触れており、免許を取る頃には必然的にGT-Rが欲しいという思いは強くなりました。ただ、R35は高額であり、手が届くクルマを探して出会ったのがR33です」

購入したのは父親が通う大阪の「ゼニタニオリジナルカー(銭谷自動車)」。名門チューニングショップで販売していたそのR33もエンジン本体を含めて細部にわたって改造が施されていたが、父が通っていることで不安はなかったそうだ。

ゼニタニチューンの証であるポリッシュ処理されたエンジン本体は排気量を2.6Lから2.8Lまで拡大し、シリンダーヘッドはフルに加工が施されている。これに組み合わせるタービンはトラストのT78-33D。出力を狙ったシングルタービン化だが、プラス200cc分のトルクアップと吸排気効率を高めたことで、街乗りの扱いやすさも担保されている。いわゆるフルチューンと呼ばれる部類の仕様だが、耐久性を考えてあえて500psに抑えているという。

初サーキットで事故を経験するも走る意欲は失わず

エクステリアは購入時にリアトランクをフラット化し、SARD製GTウイングを装着した以外はオリジナルのままだったという。しかし、物足りなく見えたフロント部分は友人の愛車を参考に、オートセレクト製のデビルスポイラー、ガレージディフェンド製の大型カナード、ダクト付きのボンネットをチョイス。サイドステップにもアンダースポイラーを装着してボリュームアップを図っているが、リアまわりはなぜかノーマル。聞けばサーキット走行で土手に突っ込み、純正オプションのリアアンダースポイラーを割ってしまったため取り外したそうだ。

「同時にカーショップF1のチタンマフラーも潰れて修復不可能に……。マフラーを含めてどのように再構築するか、現在検討中です。初めてのサーキットでコースアウトして小破したのですが、走ることの意欲は削がれることはなく、今も再チャレンジしたい気持ちでいっぱいです」

と“カズま”さんは語る。装着するホイールはRAYSのVOLK RACING 21A。VOLK RACING旧車3兄弟と呼ばれるホイールの次男坊で、かつて一世を風靡したメッシュホイールであるグループAを現代風にアレンジしている。昔ながらの深リムと荒メッシュを組み合わせたデザインがお気に入り。カラーを選びきれずに左右色違いでインストールしている。

サビに蝕まれる愛車の状態は気になるが……

インテリアはAピラーやダッシュボードに並ぶ追加メーターは購入当初から装着されていたが、一部のメーターが不整脈のような症状を起こしたので経年劣化を考慮し、すべてDefi製に一新。そのほか、BRIDEのバケットシートやMOMOのステアリングに交換した以外は、ほぼオリジナルだ。

現在の懸念材料はエンジンルーム内のフードレッジ(ダンパー取り付け部周辺)からの錆だ。納車前に暫定的な修理は施されているが、徐々に進行中。今すぐ朽ちて壊れることはないので、しばらくはこのままをキープして様子を見るという。どうするかは時間をかけて検討しているが、それよりも新しいLINK製フルコンへのアップデートやサーキット再挑戦のために足まわりの見直しなど、今は愛車のポテンシャルをより引き出し、楽しむことが優先。先を怖がることなく、走りながら考える。GT-Rとなら直面する困難も乗り越えられるはずだ。

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