レーシングモデルの2000GTAmへの憧れから超希少エンジンも入手
「イタリアンジョブ」を主催する佐々木謙一さんの愛車はアルファ ロメオ「2000GTV」。ブログブームだった2005年頃から愛車の情報をブログで発信し、イタリア車の仲間が集える場を開催するまでになったそうです。そんな佐々木さんの愛車との出会いから、どのような仕様になっているのかまで、詳しく紹介してもらいました。
ブログの流行で世界中でオーナー仲間を見つけることができるようになった
はてなダイアリー、livedoor Blog、Seesaa Blogといったブログサービスの登場によって、個人で手軽に情報を発信できるブログが大ブームとなり、「ブログ」が流行語大賞にも選ばれたのが2005年のこと。ブログの流行は、ヒストリックカーの趣味も大きく変化させることになった。それまでの、イベントなどリアルな場で同好の仲間を見つけ、一緒に遊ぶようになるといったアナログな方法から、地域に縛られずに車種や趣向を同じくする仲間を国内だけでなく、世界中で見つけることが可能になったのだ。
そんな第1次ブログブームの頃から愛車情報を発信しながらも、同好者たちのリアルな場を作り上げたのが、「イタリアンジョブ」(以下イタジョブ)を主催する佐々木謙一さんだ。
「2005年から始めたブログの中で交流している知り合いたちの集まれる場所を作ろうと、1999年に立ち上げたアルファ ロメオ仲間のクラブを、クラブマザーヘッド(以降CMH)と改名してイタリアンジョブを初開催し、そのあとは、なんとなく続いて20年が経ちました(笑)」
CMHは、メンバーそれぞれ、その時の都合が合うメンバーでイタジョブを運営しようといったゆるさではあるが、イタジョブへの参加から仲良くなり自然とメンバーとなる事も少なくなく、縁のつながる心地よさに、いつしかCMHでイベントをすることが佐々木さんの最大の楽しみとなり、イタジョブを続けているという。
奇跡的に本物のGTAmのエンジンを手に入れた
佐々木さんの愛車はアルファ ロメオ「2000GTV」。このクルマを手に入れるまでは、1300ccの「ジュリア」に乗っていたそうだが、レーシングモデルの「2000GTAm」への憧れから23年前、新車時から大切にされていた82歳の女性オーナーが所有していたクルマを譲り受けた。
そして1970年のヨーロッパツーリングカー選手権を制覇したトイネ・ヘイマンズ仕様へとコツコツ仕上げていった。特徴的な外観から日本では「おたふく」と呼ばれるスタイリングだけでなく、なんとわずか40基のみしか作られていないアウトデルタ製狭角ツインプラグエンジンをビルドイン。
「奇跡的に本物のGTAmのエンジンを手に入れたのは良かったのですが、レースで散々酷使された後、なんとか動く程度で大半を作り直す必要がありました。その道の大勢のプロフェッショナルの手を借りて完成し、6500回転で169.1psの馬力、19.96kgmのトルクを出しつつ車検も余裕で合格するエンジンに生まれ変わりました」
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)