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82歳女性オーナーから譲り受けたアルファ ロメオ「2000GTV」をGTAm仕様に! 40基のみの本物レーシングエンジンに換装し公認も取得済みです

アルファ ロメオ 2000GTV:主催する佐々木賢一さんの愛車は1972年製。新車時から大切にされていた当時82歳の女性オーナーから譲り受けて23年だそうだ

レーシングモデルの2000GTAmへの憧れから超希少エンジンも入手

「イタリアンジョブ」を主催する佐々木謙一さんの愛車はアルファ ロメオ「2000GTV」。ブログブームだった2005年頃から愛車の情報をブログで発信し、イタリア車の仲間が集える場を開催するまでになったそうです。そんな佐々木さんの愛車との出会いから、どのような仕様になっているのかまで、詳しく紹介してもらいました。

ブログの流行で世界中でオーナー仲間を見つけることができるようになった

はてなダイアリー、livedoor Blog、Seesaa Blogといったブログサービスの登場によって、個人で手軽に情報を発信できるブログが大ブームとなり、「ブログ」が流行語大賞にも選ばれたのが2005年のこと。ブログの流行は、ヒストリックカーの趣味も大きく変化させることになった。それまでの、イベントなどリアルな場で同好の仲間を見つけ、一緒に遊ぶようになるといったアナログな方法から、地域に縛られずに車種や趣向を同じくする仲間を国内だけでなく、世界中で見つけることが可能になったのだ。

そんな第1次ブログブームの頃から愛車情報を発信しながらも、同好者たちのリアルな場を作り上げたのが、「イタリアンジョブ」(以下イタジョブ)を主催する佐々木謙一さんだ。

「2005年から始めたブログの中で交流している知り合いたちの集まれる場所を作ろうと、1999年に立ち上げたアルファ ロメオ仲間のクラブを、クラブマザーヘッド(以降CMH)と改名してイタリアンジョブを初開催し、そのあとは、なんとなく続いて20年が経ちました(笑)」

CMHは、メンバーそれぞれ、その時の都合が合うメンバーでイタジョブを運営しようといったゆるさではあるが、イタジョブへの参加から仲良くなり自然とメンバーとなる事も少なくなく、縁のつながる心地よさに、いつしかCMHでイベントをすることが佐々木さんの最大の楽しみとなり、イタジョブを続けているという。

奇跡的に本物のGTAmのエンジンを手に入れた

佐々木さんの愛車はアルファ ロメオ「2000GTV」。このクルマを手に入れるまでは、1300ccの「ジュリア」に乗っていたそうだが、レーシングモデルの「2000GTAm」への憧れから23年前、新車時から大切にされていた82歳の女性オーナーが所有していたクルマを譲り受けた。

そして1970年のヨーロッパツーリングカー選手権を制覇したトイネ・ヘイマンズ仕様へとコツコツ仕上げていった。特徴的な外観から日本では「おたふく」と呼ばれるスタイリングだけでなく、なんとわずか40基のみしか作られていないアウトデルタ製狭角ツインプラグエンジンをビルドイン。

「奇跡的に本物のGTAmのエンジンを手に入れたのは良かったのですが、レースで散々酷使された後、なんとか動く程度で大半を作り直す必要がありました。その道の大勢のプロフェッショナルの手を借りて完成し、6500回転で169.1psの馬力、19.96kgmのトルクを出しつつ車検も余裕で合格するエンジンに生まれ変わりました」

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

構造変更して公認を取得

サーキットでの走行も楽しむため、さまざまなモディファイが施されている佐々木さんのGTAm仕様の愛車は、外寸やエンジンはもちろん全て構造変更を届け出ており、運輸局の公認を受けての車検を取得している。

「もともとサーキットに行く機会も増えた時に、ロールケージなどを設置したりしていましたが、このアウトデルタ製エンジンが手に入ってからは、拍車がかかりましたね。とりあえず乗るではなく、エンジンのためのモディファイが中心となっていきました」

イタリア車以外もクルマ好きなら歓迎

ブログ上での交流はあっても実際に会ってお互い愛車自慢もしたいし、なによりリアルな場があればいいというのは誰もが求める健全な気持ちであり、そんな思いからイタジョブを始めた佐々木さん。

「イタジョブはイタリア車だけの集まりではなく、クルマ好きでしたらウェルカムなんです。会場のキャパシティの関係で1980年までのイタリア車のみの募集ですが、一般駐車場もあります。毎年5月3週目は岐阜の藤橋城で、クルマ好きの交流を楽しんでください。道中のルートも楽しいですし、僕のクルマも見てもらいたいので、ぜひ遊びにきてください」

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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