V200バネットがベースのポップアップキャンパー
2024年7月20日~21日に開催された「東京キャンピングカーショー2024」の会場には、数多くのキャンピングカーが集結しました。そんな会場の中から今回は、都心の駐車場事情にもマッチした日産「NV200バネット」ベースのポップアップルーフ仕様キャンパーを紹介します。
日本の住宅事情にマッチした5ナンバーサイズの車両がベース
キャンピングカーを所有するには、その車体が収まる駐車スペースを確保しなくてはならない。マンションやビルトインガレージなどで車体サイズに制限がある人にとって、大きなキャンピングカーの所有はかなりハードルが高くなる。
そんな人におすすめなのが、コンパクトな車両をベースとしたキャンピングカーだ。今回紹介するのは東和モータースのブースに展示されていた「ZELT NV(ツェルトNV)」というキャンピングカー。ベースとなっているのは日産の「NV200バネット」で、トヨタ「ハイエース」よりもコンパクトな車両だ。
当然一般的な駐車場にも入るだけでなく、女性が運転する場合にも、大きさを気にせず取り回せるボディサイズというわけだ。また外観は普通のNV200バネットなので、平日は通勤に、週末はキャンプにと、これ1台でオールマイティに使えるのも大きな魅力だ。
限られたスペースを広げるポップアップルーフ
とはいえコンパクトなNV200バネットでは車内のスペースがどうしても限られてしまう。そこで活躍するのがポップアップルーフだ。ルーフがせり上がることで、車内とは別に大人2人が就寝できる快適なスペースが追加されるのだ。車内とはルーフの開口部から直接出入りできるので、ルーフトップテントより使い勝手は良いはずだ。
さて、さっそく車内に入ってみよう。セカンドシートにREVOシートが装着され、サードシートとの間にテーブルを設置することで、対面式のダイネットに。このシートをアレンジすることでフルフラットになり、車内にも2名分のベッドが確保される仕組みだ。これでこんなコンパクトな車体にもかかわらず、乗車定員と同じ4名分の就寝スペースを確保しているのだ。
不要なものをそぎ落とすことでコンパクトながら快適なキャンパーに
車内にしっかりと就寝スペースを確保するため、収納や電源などは、サードシートの左右に極力薄く作られた棚に格納される仕組み。決して大容量ではないが、必要なものは全て揃っている。さらに冷蔵庫は据え付けでなく、好きな場所に配置できるポータブル式。また水タンクを含めてスペースを占有するシンクもオプション設定とするなど、不要なものは搭載しないことで、限られたスペースを効率よく活用しているというわけだ。
ちなみに通常走行時にはサードシートを折りたたむことで、その上下をラゲッジスペースとして活用可能。もちろん降ろしてしまうこともできるので、普段使いの際も普通に乗用車として使用することができるのも大きなポイントと言えるだろう。ZELT NVの価格は474万8000円(消費税込)~となっている。