あえて不要な装備をそぎ落とし屋根が開くだけとした軽キャンパー
2024年7月20日~21日に開催された「東京キャンピングカーショー2024」の会場には、数多くのキャンピングカーが集結しました。そんな会場の中から今回は、軽自動車のホンダ「N-BOX」にポップアップルーフを装着した車中泊仕様を紹介します。
ポップアップルーフ付きのN-BOXを発見!
東京キャンピングカーショーの会場には大小さまざまなキャンピングカーが展示されているが、コンパクトな軽自動車がベースのモデルが多いのも、昨今のキャンピングカー事情を反映している。そこで軽自動車をベースにしたキャンピングカーに注目してみると、狭いスペースに上手に設備を詰め込んだキャンパーが多く、見ていても楽しい。
そんななか発見したのが、キャンピングカー製造大手のホワイトハウスが手がける、ホンダ「N-BOX」をベースにした「N-BOX キャンパー ネオ」だ。あえてキッチンや冷蔵庫などを装備せず、ポップアップルーフのみを装着。さらにサブバッテリーや室内照明などはパッケージ化して選択可能とするなど、極力不要なものを排除しているのが大きな特徴だ。
たった14cmに収まるポップアップルーフ
N-BOXはフロントシートを倒してセカンドシートをフラットにすることで、純正でも車内が比較的フラットになるのだが、ここにオプションのホワイトハウスオリジナルエアマットを設置することで車内で快適に大人2人が就寝可能。さらにポップアップルーフ内でも大人2人が就寝できるので、合計すると乗車定員である4名が就寝可能となる。
ちなみにポップアップルーフはFRP製で、純正のルーフに載せるように搭載する仕組みとなっている。純正との全高の差はたった14cm。4WD仕様をベースに選んでも全高は1955mmと2m以下に収まっているので、普段使いにも支障はないはずだ。ポップアップ部分にはルーフに開けられた開口部からアクセス可能。余計な機能は備わらないが、これで軽自動車で4人が寝ることができるのだ。
あえてのシンプルなパッケージが人気の秘訣
さてここまで紹介してきたが、この状態ではポップアップルーフが備わる普通のN-BOX。実はこれが大きなポイントだ。あえてセカンドシートなどをそのままとすることで、普段は普通のクルマとして使えるのも大きな魅力だ。ポップアップルーフのみを装着した状態での価格は、ベース車両の仕様によるが264万8800円(消費税込)からとなっている。
そしてこの状態からシステムアップすることも可能。「ホットパッケージ」と呼ばれるエアヒーターやサブバッテリーシステム&走行充電システム、室内照明、カーテンなどがセットになったパッケージを選択することで、より車中泊が便利となるのだ。
このパッケージを選択式とすることでシンプルで最低限の構成もチョイスすることができるようになっているのも、発想を逆転した面白い販売方法といえるのかもしれない。