1996年5月〜7月の期間限定販売で生産台数ごくわずかの希少車
数あるホイールメーカーのなかでも、作り手とファンを繋ぐオフ会(感謝イベント)を開催しているRAYS(レイズ)。富士スピードウェイで開催された「レイズファンミーティング」は、第3回を迎えた2024年も全国から新旧RAYSホイールを履くクルマとオーナーが会場を埋め尽くしました。参加した約700台の中から、限定車の希少な日産R33型「スカイラインGT-R」を長く愛するオーナーを紹介します。
車体色はフランスのナショナルカラーであるフレンチブルーをイメージ
日産の歴代「スカイラインGT-R/GT-R」には複数の限定車が存在する。今回紹介する“としあき”さんの愛車である、鮮やかなブルーを纏ったR33「LM Limited」もその1台で、フランスで毎年6月に開催される世界3大自動車レースのひとつ「ル・マン24時間レース」参戦を記念して1996年5~7月に期間発売されたものだ。
チャンピオンブルーと命名された車体色は、当時、ツーリングカーの絶対王者として君臨していた「カルソニックスカイライン(カルソニックブルー)」を模したものだと噂されたが、実際はフランスのナショナルカラーであるフレンチブルーをイメージしたもの。ル・マン24時間レースでチャンピオンを目指す。そんな開発陣の思いが込められていたのだろう。
ホイールはカラーやインセットを特注したオンリーワンな1本
「このクルマに乗り換える前はR32 GT-Rに乗っていました。非常に満足度は高かったのですが、経年による不具合が出始めたので、乗り換えようか、と検討していたときにアナウンスされたのがLM Limitedです。当時、ツーリングカーレースで活躍していたカルソニックスカイラインを想起させる、青空のような明るいブルーと期間限定という誘惑に負け、半分は勢いで買ったようなものです」
と当時を振り返る。新車購入から28年、派手にあれこれ手を加えることをよしとせず、外観は後期型のヘッドライトユニット(フイルムを貼って紫外線による劣化を抑止)とNISMOのフロントリップ程度。足元はTEIN製の車高調キットでさりげなくローダウンし、ホイールはカラーやインセット(10J×18 IN11)を特注したVOLK RACING GTCをチョイス。オリジナルを損なわない範囲で、自分好みのスタイリングを追求している。
長く維持し続けるために積極的に社外部品にもトライ!
インテリアはクラスターパネルやシフトノブ周辺をカーボンシートでカバーすることで質感をアップさせるとともに、NISMOのコンビネーションメーターに交換。シートはアルティア製のヘッドキャップでワンポイントを添えた。
エンジンルームもボディカラーに合わせて、ヘッドカバーやパイピング類、クーリングパネルなどをブルーでコーディネイト。パワー系はブーストアップと吸排気系のみで、オイルクーラーやラジエータなどの冷却系はひと通り交換済み。必要十分なパフォーマンスアップとエンジン保護により、GT-Rを楽しむ環境は整えている。
エアフロメーターは純正が高いので暫定的に安価な中華製を導入。一般走行では問題ないが、高回転では若干息継ぎ症状が出るため、いずれはR35 GT-R用への交換を考えている。エアフロ以外にも社外のO2センサーを試すなど、長く維持するためにあれこれ試している最中だそうだ。
過保護になり過ぎないようにしつつ、ともに歩んでいきたい!
「ソリッドなブルーであるため、屋外保管では色褪せするので、車庫保管はマスト。普段乗りをすることはほぼなく完全にイベント専用車で、年間の走行距離は5000kmほど。過保護になりすぎないように心がけていますが、わたしも愛車同様に年齢を重ねてきましたので、現状維持で長く乗り続けたいですね」
“としあき”さんにとってR33 GT-Rはもはや人生の一部。もはや「乗る、乗らない」ではなく、そばにあることが大事なのだ。