クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 昭和なつかしのトヨタ「トヨペット クラウン」をなぜZ世代若者が…? 親戚の倉庫に眠っていたノンレストア車を路上復帰、初お披露目!
CLASSIC
share:

昭和なつかしのトヨタ「トヨペット クラウン」をなぜZ世代若者が…? 親戚の倉庫に眠っていたノンレストア車を路上復帰、初お披露目!

投稿日:

TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)

  • トヨタ トヨペット クラウン:カサカサになったボディや浮き出るサビも含めて、当時のままで生き残った姿が感動的
  • トヨタ トヨペット クラウン:フロントのエンブレムの劣化具合が60年という歴史の長さを物語っている
  • トヨタ トヨペット クラウン:決して状態がいいわけではないが、前オーナー時代から大切に乗られていたであろうことが伺えるコンディションだった
  • トヨタ トヨペット クラウン:バンパーやモールのメッキ類もできる限り美しく磨き上げられている
  • トヨタ トヨペット クラウン:入手当時は1987年製造のタイヤが装着されていたが、マキシス製ホワイトリボンへと変更している
  • トヨタ トヨペット クラウン:リアのレースカーテンにはクラウンの王冠マーク付きの専用品
  • トヨタ トヨペット クラウン:横型メーターは、当時ですでに180km/hまで刻まれている。走行距離は取材時点で5万942km
  • トヨタ トヨペット クラウン:ダッシュボードにヤレはあるが、クーラー、8トラカーステレオ、時計なども当時のまま残されている
  • トヨタ トヨペット クラウン:ベンチシートで6人乗り、コラムオートマ仕様。純正品かは不明だが、シートカバーがずっと装着されていたためシート表皮の状態は非常に良好
  • トヨタ トヨペット クラウン:シートカバーを外すと、ご覧の通りの西陣折りの当時物の内装がそのまま残されていた
  • トヨタ トヨペット クラウン:オーナーの西野さんが学生時代からの趣味として楽しんでいるのが写真撮影。ニコンFシリーズを会場に持ち込んでいた
  • 1964年式のトヨタ トヨペット クラウン デラックスとオーナーの西野さん。この日は愛車初お披露目のタイミングだったので、当時の若者のカジュアルフォーマルを意識したファッションで参加
  • トヨタ トヨペット クラウン:内装など、各部は基本的に当時の状態を保つ。この細いステアリングも時代性を感じるポイント
  • トヨタ トヨペット クラウン:エンジンは排気量1897ccの直列4気筒OHVの3R型を搭載

日本を代表する歴史の長さの「クラウン」

トヨタを代表する「クラウン」は現在最新型の16代目が販売されていますが、初代の発売は1955年と、2025年でブランド創立70周年を迎える歴史の古い車種です。「瀬の本グランプリ 2024」で見かけた1964年式の「トヨペット クラウン」は、当時の面影をそのまま残すノンレストア車。どうしてこの車両が生き残っていたのか、そしてなぜ若い西野さんが所有することになったのか? そのストーリーを伺いしました。

シンプルな構造の古い車両に興味あり

2024年5月5日、子どもの日に熊本県阿蘇郡にある瀬の本高原で開催された「瀬の本グランプリ 2024」で、古いクラウンの隣でとてもお若い面影の男性が来場者の方々と談笑していた。まさかと思い声をかけると、その予感は的中。クラウンのオーナーの西野さんは、2003年生まれの21歳。世間ではZ世代と呼ばれ、物心がついた頃にはスマホでSNSを楽しむのが当たり前のデジタルネイティブ族。そんな彼が、なぜこの車両を選んだのか?

「高校生の頃に旧車がカッコイイという認識が芽生えましたが、クルマには詳しくありませんでした。でも、実際に免許を取る年齢になって何を乗ろうかなと考えたときに、必要最小限のシステムがあって、長く乗れるクルマがいいなという思いに至ったのです」

ご両親を含めて、周囲にクルマ好きがいる環境ではなかった。そのため家族からは「突然変異」と呼ばれているのだとか。そんな西野さんが古い乗り物を意識しはじめたのは、自宅で長年使用しているトラクターだった。

「実家が兼業農家をしているのですが、古いトラクターなどを幼少の頃から見ていて“シンプルな機械ってカッコイイな”という感覚があったのです。電子制御ではなくて、ワイヤーとリンケージで動作系など各部が繋がっている機械ならば、物理的にも何とかなるからずっと乗れるんだなと」

その結果、免許取得後に親に借金をして購入したのが、1966年式のトヨタ3代目「コロナ」だった。西野さんの父親がその昔、5代目コロナ 1600GLを所有していたので、探してみたがさすがに見つからず。地元の旧車繋がりの知人に相談した結果、3代目のコロナが売りに出されていることを知り、その個体を手に入れて日常で活用していたのだった。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

12

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS