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タイヤの主原料「天然ゴム」ができるまで…生産量520万トン、世界1位の生産国タイのプランテーションでみたものとは

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

  • アマゾン川流域にのみ生息していたパラゴムノキがその種の起源
  • ラテックスが貯まったカップを少しずつ転がしていくうちに球状の半固体に
  • カップランプ。表面は茶褐色に変色してしまっているが中身は白い
  • カップランプの山、この中のゴミを除去し粉砕機にかけていく
  • 粉砕と手作業による異物除去を繰り返し、異物混入率を下げていく
  • 粉砕されたカップランプは次の工程へと向かう
  • 最終的にこのような形でパッキングされY.T.RUBBERから出荷されることとなる
  • こちらはシート状に加工された天然ゴムUSS(Un-Smoked Sheet)。輪ゴムのような色になっているので見た目のなじみもあるだろう
  • ラテックスが流れるよう、斜めにタッピングしていく。タッピング自体はこの器具があればそれほど難しくはない
  • 木の皮を削るとラテックスがにじみ出てくる
  • カップランプの表面は黒ずんでいるもののカットをすれば中は白いまま

タイヤには天然ゴムが多く使われている

2024年8月11日からスタートした第29回アジアクロスカントリーラリー(AXCR)の開催を目前に、タイ王国スラタニ県にある横浜ゴムの天然ゴム加工工場である「Y.T.RUBBER(Y.T.ラバー)」を見学する機会を得ました。この会社は、横浜ゴムがタイヤの製造に使用する原料となる天然ゴムを生産し納入しており、2008年に創業。現在総面積29万6000平方メートルの敷地内に、ゴムの加工工場はもちろん、工場排水の循環再利用のための浄化池などもあり、環境に配慮した施設となっていました。今回は、天然ゴムとタイヤの関係を解説していきます。

タイヤになることは知っていても意外と知らない天然ゴムの世界

まず、ラテックス(ゴムのコロイド状水分散物)が流れるよう、ゴムの木を斜めにタッピングしていく。タッピング自体は専用の器具があればそれほど難しくはないが、そもそも天然ゴムが取れるゴムの木とはどんなものだろうか。

その種の起源はアマゾン川流域にのみ生息していたパラゴムノキとされる。コロンブスによって15世紀末にヨーロッパに紹介され、1839年に発見された加硫法で需要が増加。原産地以外の栽培地域が拡大し、タイやインドネシア、そしてマレーシアなどが現在の主たる生産国となる。

アジア各地を巡ってもちょっと街から離れるとゴム農園が各所にある。白樺に似た白っぽい木で、等間隔に木が並んでいてその下のほうにカップがついていたらゴム農園だということがすぐにわかる。

2023年のデータによると世界の天然ゴム生産量は1400万トンで、アジアの生産比率は84%となる。そのうちのタイでの生産は全体の生産量のうちの37%となる520万トンで断トツの1位である。

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