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人里に出没する熊の目撃情報が絶えません…運転中に熊に出会った際の対処法は? 身を守るためには車外に出ないことが肝心です

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: photo AC

  • 熊などの野生動物に遭遇しやすい場所には注意を促す標識がある
  • 熊などに遭遇しても、決して車外には出ないようにしよう
  • 道を塞がれている場合は、クラクションなどを鳴らしてみるのも手だ
  • 野生動物が道路にいる場合は様子を見ながらやり過ごそう
  • アメリカでは野生のコヨーテの姿も見られる
  • 野生動物に道路を塞がれて動けない場合はクラクションを鳴らしてみるのも手だ
  • 野生動物がクルマに載ってきても、外に出て追い払わないこと
  • 野生動物も人間が車外に出たりしなければほとんどの場合は襲ってはこない

ドライブ中に野生動物と遭遇したら?

最近よく耳にするのが、熊の出没で住民が襲われたというニュースです。「熊クライシス」と言われるほど、今年は熊が人里におりてきて人を襲うケースが増えています。夏休みで郊外や山などに出かける機会も増えると思われるので、ドライブ中に野生動物に遭遇した場合、どのような対応を取ればいいのか、あらためて解説します。

安全地帯であるクルマから出ないのが基本

地域によっては毎日のように耳にする、熊などの野生動物と遭遇したニュース。昔に比べ彼らの生息するエリアは明らかに拡大しているし、人間が襲われケガを負ったり亡くなるケースも珍しくない。もはや登山やアウトドアを趣味とする人に限らず、獣害への備えが欠かせない時代になったのだろう。こちらの存在を動物にアピールする鈴や熊スプレーをはじめ、野外活動のとき使えるアイテムはそれなりに出揃っている。

ではクルマを運転中に遭遇した場合は、どう対応するのがベストなのだろうか。もっとも大抵はこちらが車外へ出て何かしない限り、自分に危険が及ぶ可能性は少ないと考えていいはず。相手にとってもクルマは得体の知れない警戒すべき対象で、余計なアクションを起こさなければ向こうが逃げていくか、こちらがその場を離れるのを眺めているだけかと思われる。

私は国内外を問わず人里から離れた自然のなかで過ごした経験は数え切れないほどあるが、出会った野生動物のほとんどは「しばらく観察して勝手に立ち去る」という反応だった。ごく一部の例外として注意すべきケースは、人間に食べ物をもらった経験がある動物。アメリカのデスバレー国立公園を運転中、コヨーテのつがいに遭遇したことがある。クルマで近寄ったら逃げるだろうと思いきや、逆に向こうから駆け寄ってきて驚かされた。園内での餌付けは高額な罰金を課せられるにもかかわらず、履き違えた優しさなのか写真を撮るため気を引きたいのか、食べ物をあげる観光客が後を絶たず問題になっているとか。そのときは数分ほどクルマの周囲をウロウロしていたが、何もくれないと分かったのか、わりとすぐ立ち去って行った。

熊のように窓ガラスくらい簡単に割れるパワーがあり、こちらを攻撃してくる意思が明らかなケースは別だが、絶対的な安全地帯であるクルマから出る理由は皆無だ。進路を塞がれて通れないときはゆっくり接近するか、クラクションを鳴らして存在をアピールしてもいい。過去に前述のコヨーテだけじゃなく、熊や鹿や猿や猪、カモシカやスカンクなどに遭遇した自分であっても、それ以上の対処が必要だったことは未だかつてない。どんな野生動物であろうと好奇心より警戒心のほうが強いはずなので、まずはパニックに陥らず車内で相手が立ち去るのを待つのが最適解だ。

道を塞がれており動く様子がなければクラクションやパッシング、らちが明かなければ事故を起こさない程度の速度で近寄ってみよう。人に慣れた猿はクルマに飛び乗ってくることもあるようだが、それでも車外に出て追い払うような対応はオススメできない。愛車のボディに多少の傷が付いたとしても、自分自身がケガするよりマシだと考えよう。ともかくパニックに陥らず冷静でいることが最重要だ。

動物と衝突してしまったら警察と道路緊急ダイヤルに報告を

なお運転中に動物と衝突してしまった場合は、安全な場所に停車したうえ警察に必ず報告を。あわせて落下物などの情報を受け付けている「道路緊急ダイヤル(#9910)」に連絡して、後続車が二次被害に巻き込まれる確率を少しでも減らすのがドライバーとしてのマナーだ。そのうえでクルマがどれくらい破損しているかを確認し、自走できると判断すれば自宅や最寄りの修理工場などへ。ダメージが大きければレッカーを呼ぶしかない。

それなりの都市部にまで野生動物が出没するようになり、運転中のエンカウントはもはや対岸の火事とはいえない。余計なダメージを負ったり他車を巻き込む事故を起こさないために、遭遇したときの対処法をしっかり理解しつつ冷静な行動を心がけよう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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