スバルの北米市場専用ピックアップトラック「バハ」
アメリカ発祥のイベント「WEKFEST JAPAN(ウェックフェスト ジャパン)」は、厳しい審査をパスしたクルマだけが参加できるハイレベルなカスタムカーショーです。2024年の会場で見つけたのは、スバルが北米専用モデルとして2003年~2006年まで生産していたピックアップトラックの「バハ」。しかも原形を留めないほどカッコよく仕上げられたドリフト仕様でした。驚愕のカスタム内容を紹介します。
ドリ車のベースとして2003年式スバル バハをセレクト
北米への出張中にインターネットの売買サイトで購入したという、2003年式スバル「バハ」を展示していた“Miura501”さん。購入時はリフトアップされてカンガルーバーがセットされるなどオフロード仕様だったそうだが、アメリカでメンテナンスを行った後に日本に持ち込み、今回のWEKFESTに合わせて急遽製作したのだという。日本国内では販売されていないバハだが、なぜこのモデルをベース車としてセレクトしたのだろうか。
「何台かスバルのドリ車を持ってまして、せっかくアメリカにいる間に日本に売ってないベース車を手に入れたくて、これになったって感じですね。安くてMTで、ドリ車のベースとしてボディ剛性も高いので、個人的にはシルビアで作るよりは安く簡単にできるかなって感じでしたね」
バハをドリ車化するため大幅モディファイ
日本に持ち帰ってから行ったカスタムの内容だが、これがかなりハード。まずは一度ボディをドンガラにしてから、ボディを自ら調色したという抹茶カラー(和風をイメージ)にオールペン。そのボディに「インプレッサ WRX STI」のEJ20型エンジンと6速MTを移植したうえでセンターデフをロックしてFR化し、ドライブシャフトなど駆動系の一部は強度を考え日産「シルビア」から流用し、マフラーはオリジナルのストレート(ナンバーは取得していない)を装着。
足まわりはリアを社外のフルアームにしてクスコの車高調をセット、ホイールはレアなBBSのレーシングGT II。その他、純正エアロなど内外装各部に手が加えられている。これらの変更は全て、バハをドリフト車化するためのものだ。
シェイクダウン後にさらに手を入れる予定
日本国内では販売されていないピックアップモデルをあえてドリフトのベース車としてセレクトした“Miura501”さん、バハのドリ車としてのポテンシャルはどんなものなのだろうか?
「明日(イベントの翌日)ドリフトのイベントがあるんですけど、ドリ車としてはシェイクダウンしてないのでまだ分からないですね。ただ、ケツがやっぱり重い。オーバーハングも普通のレガシィよりもかなり長いらしくて、ちょっと扱いづらいだろうなとは思ってます。ただ世の中に他にいないんで、やりたくなったんですよね」
まだシェイクダウン前で、ドリフトイベント後にさらにブラッシュアップされる予定となっている“Miura501”さんのバハだが、現状でやりたいことなどあるのだろうか。
「今後これを仕上げていきながら、最終形はやっぱりナンバー、公認を取得していこうかなとは思っています。基本的にはスバル車の国内で作ってる部品だけを使ってうまく組み合わせられればできそうだ、っていうのは確認してるところです」