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約1417万円! トヨタFJ40型「ランドクルーザー」の北米人気はホンモノでした。走行距離は3200キロの美車を紹介します

約1417万円! トヨタFJ40型「ランドクルーザー」の北米人気はホンモノでした。走行距離は3200キロの美車を紹介します

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TEXT: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

アメリカでも爆発的なヒット

トヨタが北米で自動車の販売を始めたのは、トヨタモーターセールスUSAが設立された1957年以降のことで、1958年にはクラウンが287台、そして1台のFJ20(ランドクルーザー)が販売されたという。この初期のFJ20はアメリカで大した評判を得ることができなかったのだが、これがFJ40の導入と同時に爆発的なヒットとなり1960年〜1965年までは北米におけるトヨタのベストセラーとなった。

2F型と呼ばれる4.2L 135psのエンジンがデビューするのは1975年のこと。24年間での改良は枚挙に暇がない。興味深いのは1968年にブラジルでFJ40の生産が「バンデイランテ」という名称で始まったそうだが、この時に搭載されたエンジンはF型ではなくメルセデス製のディーゼルだったという。

観音開きのリアドアが北米モデルで追加されたのは1975年のこと。それ以前はいわゆるリフトゲートであった。1976年にはフロントにディスクブレーキが採用される。そして1979年にはパワーステアリングとエアコンがオプション設定された。これらの改良年次は全て北米仕様のもので、日本仕様とは異なる可能性がある。

さて今回紹介するFJ40は1980年式というから、仕様的にもほぼ最終型と言ってよいモデル。もともとカナダのブリティッシュコロンビア州のオーナーに新車売却されたものだった。2014年に「The Dare to Dream Collection」に買い取られるまでわずか2000マイル(約3200km)しか走行しておらず、そこから全面的なフルレストアが断行されている。

その過程は全て写真とファイルに残されており、ディープオーシャンブルーと呼ばれる濃紺のボディカラーに仕上げられたこのクルマは、サスペンション、エアコン、カスタムステレオシステム、パワーステアリング、ウインチなどが一新された。エンジンはもちろん4.2L直6の2F型。これに4速のマニュアルトランスミッションがドッキングされる。

RMサザビーズが掲げたエスティメート(推定落札価格)は、8万ドル〜10万ドル(約1208万円〜1510万円)。それに対して、実際の落札価格は9万5200ドル、邦貨にして約1417万円であった。いかにFJ40ランドクルーザーの人気が根強く、高いかがわかる。

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  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 幼いころからクルマに興味を持ち、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾る。 大学在学中からレースに携わり、ノバエンジニアリングの見習いメカニックとして働き、現在はレジェンドドライバーとなった桑島正美選手を担当。同時にスーパーカーブーム前夜の並行輸入業者でフェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーに触れる。新車のディーノ246GTやフェラーリ365GTC4、あるいはマセラティ・ギブリなどの試乗体験は大きな財産。その後渡独。ジャーナリスト活動はドイツ在留時代の1977年に、フランクフルトモーターショーの取材をしたのが始まり。1978年帰国。当初よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動し、すでに45年の活動歴を持つ。著書に三栄書房、カースタイリング編集室刊「世界の自動車博物館」シリーズがある。 現在AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)及び自動車技術会のメンバーとして、雑誌、ネットメディアなどで執筆する傍ら、東京モーターショーガイドツアーなどで、一般向けの講習活動に従事する。このほか、テレビ東京の番組「開運なんでも鑑定団」で自動車関連出品の鑑定士としても活躍中である。また、ジャーナリスト活動の経験を活かし、安全運転マナーの向上を促進するため、株式会社ショーファーデプトを設立。主として事業者や特にマナーを重視する運転者に対する講習も行っている。
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