10年以上かけてカスタムしてきた見どころ満載のR34 GT-R
アメリカ発祥のイベント「WEKFEST JAPAN(ウェックフェスト ジャパン)」は、厳しい審査をパスしたクルマだけが参加できるハイレベルなカスタムカーショーです。2024年の会場で見つけたのは、今年からエントリーが許された日産R34型「スカイラインGT-R」、それもシザーズドア化をはじめ、内外装とも徹底的に手を入れられたフルカスタム仕様。オーナーの情熱がこもったマシンを紹介します。
今年からエントリー可能となったR34 GT-R
WEKFEST JAPANの参加資格は「北米販売車両のみ(25年ルール適用)」ということで、1999年デビューゆえ今年2024年からエントリーが可能となった日産R34型「スカイラインGT-R」で参加していたのが、“Tom”さんの2000年式R34 GT-Rだ。12年前にほぼノーマルの状態で購入した後、10年以上かけて少しずつカスタムを行い、現在の姿になったのだという。
購入当初は自身で作業していたが、エンジンなどに手を入れるようになってからは専門ショップにお願いしているそうで、そのエンジンはRB28仕様。さらにトラスト製のタービンやインジェクターの強化などを行ったうえでLINK制御を行い、800ps仕様となっているそうだ。このエンジンに加え、エクステリアも見どころが盛りだくさんだ。
「リアフェンダーは本物のGT500のペンゾイルで使っていたドライカーボンの物で、ネットオークションで買いました。もともとの黄色を自分で削ったんですけど、あえて一部は残してあります。ノーマルのリアフェンダーのアーチだけ切り上げてチリ合わせとかは全部自分でやって、スムージングとか色塗りだけお願いしたんですよ。塗ってはいますが一部、ドライカーボン感を残す仕上げにしています」
ワンオフを多用したエクステリア
リアフェンダーだけではなく、フロントフェンダーはワンオフのカーボン製となりニスモのR35ダクトを移植。バンパーはZチューンバンパーを加工してデビルリップをセットするなどエアロパーツを装着するとともに、ドアも上がる幅にこだわりダンパーを交換して高さ調整をしたシザーズドア化されている。オーナーによればエクステリアパーツに関してはボディラインの流れを意識してパーツをセレクト/製作したという。
「フロントフェンダーにミラーを作っているんですけど、フェンダーミラーを意識したというか、ザガート(ステルビオ)をちょっとイメージして作ってます。シザーズドアと合うようにフェンダー上に切り込みを入れて加工し、インナーも作って中も見えなくしています。これはエアロではないですが、ルーフには汎用のサンルーフを移植して埋め込んでます」。
GT-Rを超えるGT-Rを作りたい
エアロ関連のほかにも、カーボンパーツを多用したインテリア、SSRのホイール、ブレーキ、エアサスを装着した足まわりなど、ここでは全てを書ききれないほど、細部にわたって手が入れられている“Tom”さんのR34 GT-R。ここまで細部にこだわり各部に手を入れている理由とはなんなのだろうか。
「なかなか表現が難しいですけど、GT-Rを超えるGT-Rを作りたいというのが一番の理由なんだと思います」