WEKFEST JAPAN 2024のベスト・オブ・ショーを獲得したトヨタ タコマ
アメリカ発祥のイベント「WEKFEST JAPAN(ウェックフェスト ジャパン)」は、厳しい審査をパスしたクルマだけが参加できるハイレベルなカスタムカーショーです。2024年にベスト・オブ・ショーを受賞したのは、Anna Sakamotoさんの1998年式トヨタ「タコマ」。エアサスでスラムドされたスタイリングが印象的ですが、お話を伺うにつれて、ノーマルの箇所を探すのが難しいほど隅々までカスタムされていることが判明しました。
まさしく言葉通りのフルカスタム
Anna Sakamotoさんの1998年式トヨタ「タコマ」はパッと見ではシングルキャブとなっているが、じつは元々は後席が付いていたエクステンドキャブをカットし、通常のシングルキャブよりも2インチ(約51mm)長いオリジナルのスタイリングとなっている。
さらにハイマウント部分のこぶが邪魔だったため、15mmほどルーフをチョップ。リアはフレームから製作したフルワンオフとなり、ナローデフに足まわりも4リンク化されている。
フロントはカスタムバンパーとオリジナルグリルで演出され、さらにボディを3インチ(約76mm)ドロップしてローフォルム化し、フロア(下まわり)もペイントされているという。
「エンジンはオリジナルをオーバーホールして、リペイント&リクロームしています。ボルト類もほぼ全部クロームをかけました。トランスミッションはATから5速MTにしています。ガワを低くした分、普通だとエンジンがボンネットから出ちゃうんで、エンジン搭載位置をできるだけ下げて、カスタムインテークで低くしています」
エンジン自体は基本的にノーマルだそうだが、排気系はフルオリジナルとなっているという。このほか見える部分でいうとデフとエアサス&燃料タンクが露出したベッド部分にはレッドのレザーが張られ、インテアリアも同色のレザーに統一。ちなみにインテリアもフルカスタムとなっているが、ダコタ・デジタル製メーターありきでデザイン・製作したのだという。スムージングされたボディ同様、インテリアも無駄なものを省き各部がシェイプされ、ポリッシュされたカスタムステアリングなどをセレクトしたうえで、キッカーのサブウーファーなどオーディオにも手が入れられている。
ペイントで女子らしさも残している
アメリカのカークラブ「Relaxed Atmosphere」の日本支部に所属ということで、アメリカ発のイベントWEKFEST JAPANでの受賞を喜んでいたAnnaさん。今後のカスタムプランを伺ったところ、このクルマに関してはこれでフィニッシュだとのことだ。ところでなぜ、カスタムベースにピックアップトラック、そしてタコマを選んだのだろうか。
「トラックが好きで、なかでもタコマが一番好きだったんです。1998年式のタコマに今のスタイルを取り入れて、ちょっと高級車を意識してインテリアも作りました。ペイントやグラフィックはアイメイクなんかの色味に合わせて女の子らしさを残しつつ、っていう感じでしたね」