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マクラーレン「エルバ」は新車価格より5000万円ほど安く落札!「屋根なしウインドスクリーンなし」はハードルが高すぎて人気薄か!?

マクラーレン「エルバ」は新車価格より5000万円ほど安く落札!「屋根なしウインドスクリーンなし」はハードルが高すぎて人気薄か!?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Bonhams

中東で過ごしてきたエルバは、新車価格に及ばず

このほどボナムズ・オークション社が「THE BONMONT SALE」の目玉商品として出品したマクラーレン エルバは2020年9月20日に「マクラーレン・マスカット」を通じて、中東オマーン国内に新車で納車された個体である。

カーボンファイバー製のボディは、光沢のある「ブリティッシュ・レーシング・グリーン」×「アタカマ・イエロー」×「アニヴァーサリー・ホワイト」のクラシカルな「M1A」カラーで仕上げられ、同じくアニヴァーサリー・ホワイトのサークルに、ピュアブラックのゼッケン「9」が描き込まれている。

いっぽう、インテリアでありながらフルオープンゆえにエクステリアとしても視界に入るシートは「アタカマ・イエロー」に「ヴィンテージ・タン」のステッチが施され、コンソールはグロス仕上げのブリティッシュ・レーシング・グリーンにブラシ加工アルミニウムのトリムで仕上げ。むき出しのカーボンファイバータブと、コントラストをなしている。

そのほかの特徴としては、エアコンディショナーやマクラーレン純正の8スピーカー・オーディオシステム、路面の段差のためにノーズを数cm上げる「ビークルリフト」、カーボンファイバー製のエアダクト、バンパーのエクステンション、ステルス塗装のエグゾースト・フレーム、光沢のあるアタカマ・イエローにマクラーレンのロゴをあしらったブレーキキャリパーなどが挙げられる。

ホイールは、ステルスカット仕上げの施された5本スポークのノンダイヤモンドカットで、「ピレリPゼロ・コルサ」タイヤを装着する。

新車価格よりもリーズナブルに落札

くわえて今回の販売に際しては、ペアの専用ゴーグル、キー2本、専用ボディカバーにルーフカバー、専用の充電器、バッテリーコネクターが添付される。また、付属書類としてはオーナーズマニュアルやマクラーレン社発行のパンフレット、2021年8月30日付の税金納付書と購入時のインボイス、納品書、各サービスの請求書、2024年2月5日付のオマーン車両輸出証明書、オマーン交通当局発行の登録書類のコピーなどが含まれる。

そしてボナムズ社は、この個体に70万〜120万スイスフラン(約1億1886万円〜2億377万円)というエスティメート(推定落札価格)を設定。迎えた競売では、エスティメートの想定に収まる92万スイスフラン、日本円に換算すると約1億5600万円というハンマープライスで落札されることになった。

マクラーレン エルバが「ジャパン・インターナショナル・ボートショー2021」にて国内発表された際に、日本市場での予定販売価格は「およそ2億円」と伝えられていた。また、日本国内のユーズドカー専門サイトを確認しても、張り出し価格2億円でFor Saleとなっている事例を見ても、今回のオークションでは比較的リーズナブルと言えそうな取引が成立したと思われるのだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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