ペブルビーチ・コンクール・デレガンスで続々受賞
ペブルビーチのゴルフコースの18番ホールで開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは、スイスのザ・パール・コレクションが所有する1934年製の「タイプ59スポーツ」が垂涎のベスト・オブ・ショーを受賞。このタイプ59スポーツの美しさ、コンディションの良さは歴史の証として、スタンフォード大学自動車研究センター(CARS)賞も受賞した。
また、ブガッティのクラシックカーは、ほかの賞でも受賞している。ヨーロピアン・クラシックスポーツ部門は、1933年に製作された伝説的な「タイプ55ロードスター」、戦前保存賞では「タイプ59スポーツ」が選ばれ、3冠を達成した。
また、2台の2位入賞も特筆すべき成果であった。ヨーロピアン・クラシック・ツーリング・レイト部門では1938年製の「タイプ57C アラヴィス」、1990年代 BPR & FIA GTレースカークラスでは1995年製の「EB110スポーツ コンペティツィオーネ」が2位入賞を果たし、その素晴らしいレース経歴を証明した。
会場で展示されたトゥールビヨンは、モントレー・カー・ウィーク後もアメリカでのツアーを続ける。その後、フランスで2024年9月12日から15日まで開催されるシャンティイ・アート&エレガンス・リシャール・ミルで展示される予定だ。
AMWノミカタ
2024年のモントレー・カー・ウィークで、ブガッティは新型モデルであるトゥールビヨンの発表、タイプ35の100周年を記念したラグナ・セカでのイベント、そしてペブルビーチ・コンクール・デレガンスと、過去と未来をつなぐたくさんのイベントを盛り込んだ印象だ。というよりも、この一連のイベントの趣向自体がブガッティのショーケースとして最もフィットしている場なのであろう。
とくにペブルビーチ・コンクール・デレガンスは伝説的なモデルを多く持つブガッティにとっては歴史を伝える絶好の機会となる。それぞれの部門での展示車を見比べ、さらに最新モデルを同時に見ることで、ブガッティが守ってきた哲学の一貫性を来場者は感じることができる。
「美しすぎるものはない」や「比較できるならば、それはもはやブガッティではない」というエットーレ・ブガッティの理念を来場者は感じられたのではないだろうか。