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15万円で購入! EVコンバートする予定の「124スパイダー」がいつしか人生の伴侶に…MT化してリトモエンジンに換装、仲間とのツーリングが至福のひととき

フィアット 124スパイダーと、イタリアンジョブやフィアット124の仲間たちから“トシさん”と慕われるオーナーの田中利典さん

EVコンバート化のベース車として購入した124スパイダーだったが……

イタリアンジョブ2024の参加車両のなかで、仲間とのツーリングを楽しんでいるフィアット「124スパイダー」のオーナーを発見。124の仲間たちから“トシさん”と慕われるオーナーの田中利典さんの愛車は、ウエディングカーとして大切な思い出をともにしたのだそうです。もともとはEVコンバートのベース車両として購入したそうですが、方向転換した理由とは? またツーリングを楽しむためのチューニングメニューも教えてもらいました。

自身のウエディングカーにもなり、今ではかけがえのない愛車となった

イタリアンジョブ2024の会場に集まった沢山のイタリア車のなか、バンパーレス仕様となって、よりスポーティな印象のフィアット「124スパイダー」がその存在感をアピールしていた。

会場の仲間たちから”トシさん”と慕われるオーナーの田中さんが124スパイダーを手に入れたのは21年前。ちょうど、そのころ自動車雑誌に掲載されている自動車評論家、舘内 端さんの日本EVクラブの記事や、旧いクルマを電気自動車にコンバートする記事に興味を持っていたという田中さん。

「そうした記事に感化されまして、自分でも電気自動車を作ったら面白いだろうなという気持ちでベース車を探していたんです」

ネットオークションで、まだ当時は手頃な価格で出品されていたという124スパイダーを見つけて、オープンカーでオートマチックの外車というところが刺さって思わず購入したという。

「当時のEVコンバートの記事ではオートマの方が、コンバートしやすいというのが書いてあったので、これはベースとして最適だなと思ったんです。当時は15万円程度で買えたのも決め手でしたね」

そうした理由で購入した田中さんであったが、手元に来るとその方向性はガラリと変更になる。

「価格も安かったことから、まあその値段なりかと思っていたのですが、程度は悪くなかったんですよ、それでEV化計画は辞めて(笑)、穴の開いていたフロアを張り替えて、ボディを整えて全塗装しました」

田中さんは鈑金修理業を営んでいるため、作業は全て自身で行ったという。

124仲間とのツーリングを楽しむためMT換装

そして、お色直しが終わり車検も無事取得した124スパイダーは、購入からちょうど1年後に予定していた田中さんご夫妻の結婚式でのウエディングカーとしても大役を果たすことになる。また、楽しみにしていたフィアット124の仲間たちとのツーリングも目前だった。

「それがですね、124ツーリング初参加の日がちょうど出産日と重なったんです。出産を見届けて病院からツーリングへ参加、おかげで124の仲間には一発で覚えてもらうことができました」

家族が増えてからのツーリングは、奥さまとお子さんが乗るファミリーカーを伴って2台で参加したり、お子さんと参加するなど、124の仲間たちとのツーリングは楽しみのひとつとなったという。

「EV化に向いてると思って選んだオートマでしたが、ほとんどマニュアルの仲間たちと走ると、とくに高速での3速オートマに不満があり、部品取り車を購入しそこからトランスミッションを換装してマニュアル化しました」

その後はインジェクションからキャブレターへの換装、同じくフィアットでハイパワーの「リトモ 130TC」エンジンをベースにチューニングしたエンジンをオーバーホールして載せるなどバンパーレスな外観以外は、一見ノーマル風味を残しながら、よりドライビングを楽しめるようにモディファイされている。

「最近は不定期になってしまいましたが、フィアット124クラブで年に2回行っていたツーリングは本当に楽しいですね。仲間たちのクルマを眺めながら愛車を操るのは最高の時間です」

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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