パレードカーのメッセージは「自分のコミュニティを見つけること」
リッチ・モリス氏がコンチネンタルGTCに描いた大胆なデザインは、LGBTQ+コミュニティのすべての人へ多様性と包括を祝うためにプログレス・プライドフラッグのレインボーカラーを反映している。パレードカーのメッセージは「自分のコミュニティを見つけること」であり、自分が他人とは違うと感じて育ち、偏見に苦しんできた人々にとってはとても重要な意味を持つ。
この1台だけのコンチネンタルGTCの特徴は、社内のデザインチームと製造チームによってデザイン、製造された団結の象徴であるミツバチを描いた特別仕様のヘッドレストである。マンチェスタープライドのテーマである「Buzzin’ to be Queer–A Hive of Progress(クィアになるためのミツバチの羽音、マンチェスターは進歩の巣である)」を体現しながら、ベントレーが管理する100万匹を超えるミツバチのコロニーとともに、ものづくりの誇りを示している。
緻密で繊細なステッチでBeProudとLGBTQ+をアピール
各ヘッドレストにはミツバチのモチーフが6184のステッチ、フロントとリアのヘッドレスト全体で合計2万4736ものステッチが施されている。各ヘッドレストには、「BeProud」のロゴが15分かけて刺繍される。
刺繍には、ヴィヴィッド・マゼンタ、アズール・パープル、キーライム・グリーン、ベルーガ、リフレックス・ブルー、サイバー・イエロー、ホワイト・マンダリン、キングフィッシャー・ブルーの9色のベントレー独自の糸が使用されている。ベントレーの従業員はこのヘッドレストを製作することで、「BeProud」ネットワークへの支援とLGBTQ+の誇りをアピールした。
AMWノミカタ
ベントレーはLGBTQ+の支援に非常に積極的なブランドであり、各プライドに参加するために特別なラッピングカーやアートカーを毎回製作している。「BeProud」はベントレーの従業員を中心としたLGBTQ+支援グループで、LGBTQ+に対する障壁の特定と除去を支援し、同じ境遇の同僚にピアサポートを提供し、アライ(理解者・支援者)のネットワークを構築することで、ベントレーおよび地域社会におけるLGBTQ+のトピックに対する認識と支援を高めることを目的としている。
このほかにも、「#belongingbentley」の旗の下、4つの従業員組織があり、メンタルヘルスやニューロダイバーシティと呼ばれるASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)の支援、目に見えない障害への取り組み、黒人月間、インドのディワリ祭への参加、すべての戦没者に敬意を示すリメンバランスデーの開催や国際女性エンジニアリングデイのサポートなど、多岐にわたる取り組みが行われている。
手作業を中心に製造されるベントレーにとっていちばん大事な資産は優秀な人材である。多様な人材を受け入れ、すべての従業員にとって働きやすい環境を作ることが、クラフツマンシップを誇るベントレーの伝統の継承の最も重要な鍵となるのであろう。