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海を渡ったトヨタ「クレシーダ」が懐かしい族車になった! 当時一世を風靡した「ヒロモーター」のエアロにブーメランアンテナでハイソカー黄金期を徹底再現!

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

当時、爆発的ヒットした名門Hiro製で仕上げた街道レーサー

そんなハビエルさんの愛車クレシーダは、1980年代ハイソカー好きとして、その時代に流行ったスタイルを追求すべく、数あるパーツの中でもとくに人気が高かった部品を調べまくって厳選。アメリカで入手不可能な改造パーツばかりなので、パーツ集めは友人を頼ってヤフオクで購入した物もあれば、地元ロサンゼルスのカスタムショップにお願いして日本から取り寄せてもらったパーツもあるということだった。

当時の街道レーサー、そして、当時のハイソカー仕様に詳しい人をも唸らせる見事な仕上がりを見れば、ハビエルさんが日本の改造文化を猛勉強し、本気で取り組み続けたことは一目瞭然だ。なにせ装着しているパーツは、ハイソカー黄金期を迎えた当時の定番仕様。おそらく、街道レーサー好きであれば、憧れるボディキットの構成は、当時、爆発的大ヒットを記録した名門Hiro製を中心に、スリットライトマスク、スリットスポイラー、フロントバンパー、サイドステップ、ボンネットスクープ、ブーメランアンテナ、延長リアスポイラーをセット。そして、アルミホイールもゴールドディスクのHiro V1-R 14インチを履かせているのがセンスの鋭い選択といえるだろう。

当時感の再現度の高さは日本人以上!?

また、内装に目を向けると、純正シートにはハーフレースのシートカバーをさりげなく掛け、オーディオはアルパイン製MDデッキをセット。さらにダッシュボードにマウントしたパイオニアのパワーレベルインジケーターによって、リズムに合わせてグラフィックイコライザーを踊らせる演出も懐かしい。そして、センターコンソールには自動車電話、ルームミラーにはパールネックレスをぶら下げるなど、我々が忘れかけていた当時感を徹底的に演出する。

アメリカにいながら、よくこんなに当時物を集め、街道レーサー仕様として作り込んだと感心してしまうほどの出来栄え。日本人の我々が見ても、このスタイルの随所に懐かしさを感じる部分が数多くある。

今、ハビエルさんの地元ロサンゼルスでは旧車が大ブーム。その中でも当時の貴重なパーツで改造を楽しむ昭和スタイルが流行している。このクレシーダを作り、乗るようになってからは、どんどん仲間も増えて、今はクルマだけでなくバイク、原チャリなんかも、日本でいうところのヤンチャな暴走族スタイルが注目され流行っているそうだ。

日本ではやや冷めた目で見られがちな改造車、そして暴走族スタイルは、海の向こう側ではクールなカスタムとして憧れの眼差しでファン達を魅了しているわけだ。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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