キャンピングカーでトレーラーを牽引するヨーロピアン・キャンプスタイル
埼玉県の国営武蔵丘陵公園で2024年6月1日~2日に行われた「Let’s Chill Out!(レッツチルアウト)」は、アウトドア&カスタムカーを軸に、カーショーとオートキャンプが融合した新しいスタイルのイベント。その会場でも注目の的だったのが、クラシックなフォルクスワーゲン「タイプ2」のキャンピングカーで、キャンピングトレーラーを牽引して参加していたサイトです。アウトドア上級者のオーナーに愛車を詳しく紹介してもらいました。
クラシックVWと同じ年代のキャンプ道具の魅力にどっぷり
「牽引しているスタイルは自分では見れないけど、友人たちが撮ってくれた牽引シーンは素直にカッコいいと思うくらい、この2台の組み合わせは気に入ってます」
というのは、1961年製フォルクスワーゲン「タイプ2」(通称ワーゲンバス)のウェストファリア社製キャンパーに、同じくウェストファリア社の1957年製キャラバン(キャンピングトレーラーの欧州での呼称)を連結して、「Let’s Chill Out!」の会場で仲間たちと完璧なアウトドアスタイルを魅せてくれていた“Let’s play outside”さん。Instagramでもこのハンドルネームで素敵なカーライフを紹介しているので、ご存知の方もいるのではないだろうか。
「もともとはシボレー エルカミーノでカーライフを楽しんでいたのですが、家族構成が変わり、以前から興味のあったVWにしてから16年です。キャンパーという特性もあってアウトドアを楽しむようになってからは、年代に合わせた道具だとかの追求が始まってしまいましたね」
この日も数台のVW仲間とグループでの参加をしていた“Let’s play outside”さんだが、この仲間たちと出会ってから、そのライフスタイルにも感化されていったという。
「VWと同じ年代のアウトドアのアイテムを一度集めると、どんどん興味が湧いてきますね。みんなクルマだけでなく、道具へのこだわりは半端ないです(笑)。僕も海外の雑誌や動画サイトなどで勉強して、増やしたり減らしたりしながら、今のスタイルが完成しました」
VWキャンプスタイルの仕上げとしてキャンピングトレーラーを探索
ようやく昨年に登録が終わったというキャラバンは、4~5年前からキャンプスタイル完成の最終章として探していたもの。
「今は売り物自体出てこなくなりましたが、その頃は、このキャラバン“ウェストファリア310-4”も世界中を探すと、ピンからキリまでの状態でポツポツありました。何年もかけて程度の良いものを探していたらノルウェーにあったんですよ」
このようなキャラバンの普及に積極的な千葉県にあるVWショップ「ストローラーズ」の手で輸入されたのは良かったが、それから登録まではそれなりの時間を要したという。
「まだメーカーも現存しているので登録も短時間で済むかと思っていたのですが、なんだかんだで時間はかかりましたね。同じドイツメーカーでもハイマー社の方が資料の提出などレスポンスが良いようです。というのもウェストファリアは、メールのセキュリティが強いのか迷惑メールへ振り分けられることが多くて、その度に別の手段での確認になったのでストローラーズさんは大変だったようです」
このスタイルで長距離の旅も楽しむ
普段からVW仲間たちとキャンプやカヌーを楽しんでいたが、昨年の秋にようやくキャラバンの登録が完了してからは、四国まで遊びに行くなど長距離の旅も楽しんだそうだ。
「オーナーそれぞれのライフスタイルに寄った楽しみ方ができるLet’s Chill Out! は、ヨーロッパのキャラバンスタイルといった僕らの仲間がテーマとしている演出ができるのが嬉しいですね」
クルマだけのショーはあまり行かないが、アウトドアも融合させたLet’s Chill Out! は今回で3度目のエントリーだという“Let’s play outside”さん、自身のスタイルを見事に反映させたVWキャラバンスタイルであった。
なお、当日は大雨のため後日発表となった投票によるアワードでは、「Best European Vehicle」の栄冠に輝いたそうだ。