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日本になぜ「英国自動車遺産登録車」が…!? トライアンフ「GT6 Mk3」は生粋のクルマ好きメカニックによって修理・整備されて完調をキープしていました

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TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)

  • トライアンフ GT6 Mk3:フロントのルックスはトライアンフ「スピットファイア」なので可愛らしいが、エンジンは6気筒を搭載。ボンネットフードの形状とそのエンブレムが、「GT6」であることを証明している
  • トライアンフ GT6 Mk3:GT6の象徴である美しいクーペスタイル
  • トライアンフ GT6 Mk3:オープンボディの「スピットファイア」をクローズドにリデザイン。スポーティのさらに上、レーシーなムードが漂う
  • トライアンフ GT6 Mk3:6気筒で排気量が2560ccへとチューニング済み。サスペンション、ディスクブレーキと足まわりも強化されている
  • トライアンフ GT6 Mk3:大型のリアスポイラーは、イギリス時代にサーキット走行を目的として装着されたものと予想。イベント終了後の搬出準備の際にエキゾーストノートを確認。OHVエンジンらしいサウンドが響いていた
  • トライアンフ GT6 Mk3:“BRITISH MOTOR INDUSTRY HERITAGE TRUST”と呼ばれる証明書
  • トライアンフ GT6 Mk3:デザインを担当したのは1950年代以降にカーデザイナーとして活躍したイタリア人、ジョヴァンニ・ミケロッティ
  • トライアンフ GT6 Mk3:内装は基本的に当時の雰囲気のまま
  • 1972年式のトライアンフ GT6 Mk3と、オーナーの満冨泰祐さん

小型で軽いスポーツカーの発祥は英国にあり

ライトウェイトスポーツカーと呼ばれるジャンルのルーツを遡ると、辿り着くのは1960年代のイギリス車。ロータス、オースチン、MG、トライアンフなどの各社が、他車種流用品でコストダウンしながらお手軽で楽しくカッコいいクルマを生み出していたのでした。今回紹介する車両は、1972年式のトライアンフ「GT6 Mk3」。イギリスでのレストア、修理、チューニングの過程が証明され、英国自動車遺産登録車として正式認定された貴重な車両をご覧ください。

現オーナーは、この道30年のメカニックのプロ

2024年5月5日、子どもの日に熊本県阿蘇郡にある瀬の本高原で開催された「瀬の本グランプリ 2024」に参加していたクラシックカーの中で、欧州車は少数。そのため会場内でとても目立っていた車両のうちの1台が、この1972年式トライアンフ「GT6 Mk3」だった。しかも、車内には「英国自動車遺産登録車」として紹介されている記事のコピーやその証明書を掲示。これはタダモノではなさそうだと、オーナーの満冨泰祐さんに話を伺った。

満冨さんは、旧車好きには昔から知られている個人売買サイト、「SEIyaa(セイヤー)」の鹿児島地区を担当。しかも満冨自動車として、整備やレストアをする工場を1人で経営している。この個体は、上記のようにイギリスでのレストア、修理、チューニング状況が正式に証明されており、日本へと到着。あるオーナーから修理依頼を受けたものが、結果的に満冨さん自身で買い取って所有している。

「当初はイギリス陸軍の大佐が所有していて、その次のオーナーがフルレストアを実施。その次のオーナーが今のレーシング仕様へと改造した後、日本へと渡ってきました。GT6は6気筒エンジンで排気量2000ccでしたが、これは2560ccに変更。

ブレーキやサスペンションなどは、当時の年代にはなかったパーツが装着されていました。できるだけオリジナルは残しつつも、サーキットを走るために改造したと思われます。自動車博物館の展示車両だったということを、先方に正式に書類を提出して証明書が発行された、由緒正しい車両なのです」

イベント当日は、鹿児島県より積載車で現地入り。本当ならばその走りを楽しみたいのだが、燃費は約4km/L。燃料タンクの容量は35Lのため、満タンでも100kmちょっとしか走ることができない。長距離移動には向かないが希少車ということもあり、瀬の本グランプリ 2024に集まる皆さんにお披露目したかったのだ。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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