R33型スカイラインを3台乗り継ぎ、車歴はすでに20年以上!
シャコタンやツライチなど独自スタイルのGT-Rカスタムを提案する九州唯一の専門店が「ガレージアクティブ」です。長年のドラッグレース経験を活かしたハードチューンやフルレストアなど、ワンストップでユーザーのニーズに応えています。そんな同社のオリジナリティあふれるマシンメイクに共感するGT-Rオーナーを紹介。今回登場するのは、20年以上R33型日産「スカイラインGT-R」を愛する澤村さんです。
側突事故により愛車が全損しホワイトボディから作り直した
澤村 勲さんにとって日産R33型「スカイライン」は特別な存在だ。最初の「GTS25t タイプM」から数えると車歴は20年以上におよぶ。前愛車の「GT-R」は約10年所有したが、5年前に事故で廃車となってしまった。ガレージアクティブのワイドボディキットを組み込んだスカイラインGT-Rが、3台目のR33となる。
「側面から衝突されたため、修理するにも多額の費用が掛かるとなり、泣く泣く全損扱いにしました。それでもR33に乗り続けたい思いも強く、坂本社長に相談。幸いエンジンや駆動系は無事でしたので、“だったら、うちがストックしているボディを使って一から作り直そう”と提案していただいたんです」
当初はワイドボディにするつもりはなく、キレイな状態で復活できればいいと考えていたが、作業途中にワイドボディへと方向転換することに……。
躊躇するよりもやってみたい気持ちが勝りワイドボディ化を決断
「ワイドボディについては完成前にイラストやCGを見ており、できあがったデモカーを間近で見て強く惹かれていました。坂本社長からどうせならワイドボディにしない? と話があったとき、躊躇するよりもやってみたい気持ちが勝りました」
と澤村さん。どうせやるなら、という思いからワイドボディキットはオプションのリアウイングを含めて装着を依頼した。ボディメイクはガレージアクティブに一任したが、ボディカラーだけはナルドグレーと決めていた。セメントカラーと呼ばれるこの色はアウディ純正のグレー。薄すぎず、濃すぎない渋みのある色味が理想に近かったのが決め手だ。
エンジンは前述したとおり、元愛車から移植しているが、再搭載するにあたって事故による不具合がないかの確認を兼ねてオーバーホールしている。
MOMOのステアリングは前愛車で使っていたものを引き続き愛用
同時にHKSの2.8Lキットを使って排気量を2.6Lからアップした。これに組み合わせるタービンはオーストラリアのGCG2860で、重量増となるワイドボディに見合うゆとりある走りを手に入れている。そのほか、足まわりやブレーキ、ホイールを含めてブラッシュアップ。リアのエンブレムをさりげなくR35用に変更しているのも澤村さんのこだわりのひとつだ。
内装についてもこだわりが光る。シートカバー、シフトノブ、ブーツを含めてガレージアクティブオリジナルでコーディネート。コンビネーションメーターとサブメーターはNISMO製に交換した。エンジンの状態をつねに把握するため追加した油圧/油温/水温のメーターは天井からの吊り下げ式を選択。ダッシュボードを傷めることもなく、Aピラー装着よりも視認性が高いことがメリットだ。ブースト計はステアリングコラムカバーの上にセットした。MOMOのステアリングは前愛車から移植し、思いを含めて引き継いでいる。
自分の体力が続く限りこのクルマを手放すことはない
「世間ではあまり人気がないと言われるR33ですが、わたしはこの形が好きです。スタイリングだけでなく、高速安定性が歴代のなかでは抜きん出ていると思いますね。RB26DETTが奏でるサウンドを聞きながら、高速道路をゆったりクルージングするドライブは心地よく、気持ちを癒してくれます」
また、GT-Rを通じて多くの人と出会ったのも財産だ。思いが共有できるオーナーが集まるイベントに出かけて、仲間と過ごす時間はいまやかけがいのないものになっている。
「体力が続く限り、このクルマを手放すことはありません」
と語る澤村さん。R33は傍になくてはならないものであり、人生をともに過ごす相棒。その魅力はこれからも色褪せることはない。