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トヨタ「86」がスーパースパイダーに大変身! 市販化が待ち遠しいカロッツェリア「S DESIGN」のプロトタイプを紹介します

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TEXT: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)  PHOTO: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)

  • こちらがS DESIGNから販売されているコンプリートキットSD-2
  • ワイドボディになっているSD-2。リアまわりが全体的にブラックアウト化されているのが印象的
  • フロントまわりは、SD-2のフロントバンパーを使用。20mmほどロングノーズ化されている
  • 前後フェンダーともに、ボリュームアップが施されている。グラマラスボディとなっている
  • ボンネットにはスポーティなダクトを設置。放熱も計算されたモディファイなのだ
  • ブラック化されたリアまわり。造形そのものは、比較的シンプルだ
  • 短いラウンドスクリーンを配置することで、スポーティさが強調されている
  • インパネまわりは比較的86らしさを残している。ルームミラーは据え置き型を採用する
  • S DESIGNオリジナルフルバケットシートを装着。情熱的な赤いシートだ
  • 運転席と助手席の後方には大きなスピーカーを配置。理に適ったデザインだ
  • 後方にはS DESIGNのエンブレムが貼られている
  • S DESIGNのデザイナーであり代表の佐野雅幸さん
  • 86をオープンカーに仕上げた夢のような1台だ

市販された86用ボディキットをオープン用にアレンジしたプロトタイプ

2024年7月6日に開催された群馬ソニックの会場で気になる86&BRZを発見しました。こちらは、オーナーカーではなく富山にあるカロッツェリア「S DESIGN」のトヨタ「86」ベースのデモカーです。大胆にルーフをカットしたスピードスターを紹介しましょう。

オートサロンで発表された『Future Sports』がベースになっている

富山にあるカロッツェリア「S DESIGN」では、86をベースにスープラ風のフロントフェイスを与えられた「86 Future Sports」を2019年の東京オートサロンでデビュー。バンコクで開催されたオートサロンなどにもエントリーし、東南アジア全域で人気のモデルとなっている。そんな86 Future Sportsをブラッシュアップし、2021年に市販のボディキットとしてリリースしたのが、市販されたボディキット「SD-2」というわけだ。

群馬ソニックの会場で発見したのは、そんなSD-2がベースのオープンボディバージョンだ。単純に屋根をカットしたわけではなく、短いラウンドスクリーンやシート後部のトノカバーも備わる本格的なロードスター形状となっている。そこでデザイナーであり代表でもある佐野雅幸さんに詳しくお話を聞いてみた。

ラウンドスクリーンの追加で見た目もブラッシュアップした

「このクルマは市販バージョンのSD-2をベースにハイパーカーのロードスターをイメージして制作したMAIAMIという車両です。当然まだプロトタイプですが、オープン化するにあたって、見えない部分に補強も入っているので、ちゃんと走ることができます」

基本的な構造はすでにキット化されたSD-2がベースとなっており、オープン部分以外はボルトオンで装着が可能。デザイン的にオーバーフェンダーが目立つが、実はフロントも20mmほどロングノーズ化されている。2年ほど前にデビューした際にはフロントにガラスはなく、空力の力のみでコクピットを風から守っていたそうだが、今回新たにラウンドタイプの短いスクリーンを追加で装着。ロードスターとしての完成度はより高くなったそうだ。

オープンらしさを強調した造形も目立つ。完成度の高さにビックリ!

もともと佐野さんのテーマは「86を使って合法的に別のクルマにする」だったそうで、その目標は大成功と言えるだろう。86/BRZのイベントでなければ、ベース車両をすぐに言い当てるのは難しいほど、外観は大きな変貌を遂げている。ましてオープン化されているこの車両は、右ハンドルであることに違和感を感じるほどだ。しかしよくみてみると、白と黒の大胆な塗り分けや造形に目が行きがちだが、ヘッドライトはあえて純正をそのまま使っている。

ちなみに車内には真っ赤なバケットシート装着され印象的だが、基本的にはノーマルのまま。乗員の頭部を保護するためのトノカバーが後部に備わるが、このトノカバーの前部を見てみると、なんとウーファーがインストールされている。これでオープンエアでもしっかりとオーディオを楽しむことができる仕組み。遊びごころも詰まったデザインとなっているのだ。

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