雲隠れしていた富士山が現れた!
3日目はビーナスラインでのドライブからはじまった。この日から海外からのジャーナリストたちも交えてのツアーとなり、天気は快晴、富士山の遠望に早くも喜ぶ彼らの様子がなんだか我がことのように嬉しい。せっかく日本までやってきて富士山が見えないなんてありえない。
茅野市へと降り、諏訪大社で旅の安全を祈祷していただく。山梨の造り酒屋に最も興味を抱いていたのはドイツ人だったが、他の面々は先を急ぎたがった。富士山と富士五湖だ。
富士山が近づくにつれて雲行きが怪しくなってくる。河口湖に着いた頃にはすっかり雲隠れしてしまった。海外勢も意気消沈することしきりだったが、スタッフの機転で西湖に向かってみれば、なんと雲の一部が途切れた。雄大な夏の富士山が湖上の向こうにそびえ立っているではないか。めっちゃラッキー! はしゃぐ韓国からのユーチューバーが微笑ましい。
大黒パーキングは海外勢に大人気
その日は箱根の温泉で旅の疲れを癒す。4日目もラッキーは続いた。早朝に芦ノ湖湖畔の宿を出立、大観山を目指した。もちろん富士山を望むため。頂上にクルマを停めた途端、スーッと雲がひいていく。ここでもまたユーチューバーたちは盛り上がり、滞在時間を大幅に上回ってしまう。箱根ターンパイクを楽しみに出かけたとたん、富士山はまた雲の向こうに。
湯河原パークウェイを降りて、小河原文化財団の主宰する“江之浦測候所”へ。海原のパノラマを含む自然を生かしたアーティスティックなプレゼンテーションに感動することしきり。ターンパイクに長居しすぎてしまった関係で残念ながら駆け足の訪問になったが、中国からのジャーナリストは気に入ったのか出発の間際まで取材していた。
湘南海岸を抜け、鎌倉で遅めのランチを楽しんだのち、海外勢が特にご執心だった大黒パーキングを訪れる。それまで取材場所には好みの差も見受けられた各国のジャーナリストたちも、ここは皆、気に入ったようだ。そう、みんなクルマが好きなのだろう。なにしろここは今や日本におけるクルマ好きの聖地のひとつ。世界が認めている場所でもあったのだから。そして、夕暮れ間近な東京へ。メガロポリスに圧倒されつつ、最後のドライブを楽しんだ。