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タイヤは「溝があれば大丈夫」はウソ…スリップサインが出てなくても、交換時期を知るサインはあった! 長持ちさせるコツと寿命の見極めをお教えします

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW

  • 溝がなくなったタイヤはリスクでしかない
  • 車検ではタイヤの残量が足りなかったり大きなヒビ割れがあれば指摘される
  • 紫外線や水分もゴムを劣化させる大きな要因である
  • 乗らないクルマの空気圧は高めに設定をしておく
  • 四桁の数字はタイヤの製造年と週を示している
  • たとえ乗っていなくてもタイヤは劣化してしまう

製造年月日も重要なポイント

クルマの「走る・曲がる・止まる」に大きな影響を与えるタイヤ。サーキット走行を楽しむような層は別として、意外に無頓着な人が多いと思います。よく耳にするのは「溝(残量)があるからまだ大丈夫」というセリフ。しかしタイヤの寿命を残量だけで判断するのは早計に過ぎます。

スリップサインだけが寿命ではない

あらためて説明するまでもなくタイヤの主成分はゴムだけに、経年劣化による硬化やヒビ割れは決して避けられない。また紫外線や水分もゴムを劣化させる大きな要因であり、近年ますます高温多湿化が進行する日本の気候を考えると、お世辞にもタイヤに優しい環境とはいえないのが現実だ。

以前はスリップサインが出たり大きな傷が付かない限り、タイヤの寿命は使い始めてから5年が目安とされていた。とはいえ上で述べたとおり最近は何カ月にもわたって強烈な紫外線が降り注ぎ、夕立ちというレベルでは済まされないゲリラ豪雨も日常茶飯事になっている。タイヤを取り巻く環境が過酷さを増しているのに、寿命に対する認識だけは昔のままでいいのだろうか。

当然ながらクルマを車庫に入れ雨風に晒されなかったり、冬はスタッドレスに履き替えたうえ屋内で保管するなど、使い方や環境しだいではまったく問題ないケースもある。

ここで改めてタイヤがいつ作られたのか、ひと目で判明する調べ方を確認しておこう。

メーカー名やサイズなどが表記されている、サイドウォールと呼ばれる部分を見てほしい。どこかにアルファベットと数字を組み合わせた文字列があるはずだ。数字の下2ケタが「年」で上2ケタが「週」を表し、仮に「1923」と書いてあれば2023年の19週目、すなわち2023年5月の上旬に製造されたと分かる。さて、安心して走るための交換サイクルに話を戻そう。

乗らないときは空気圧を高めに入れる

クルマを屋外に保管しており走行距離もごく普通だと仮定すれば、3年くらいで新品に交換するのが確実なのではないだろうか。なお冒頭で書いたとおり「溝があるから平気」と考えるのは大きな誤りだし、普段は車庫に置きっぱなしでごくたまにしか乗らない趣味のクルマであっても、動かさないことが原因でタイヤの寿命が短くなるという事態もあり得るのだ。

タイヤが回転すればクルマの重さによる負荷を分散できるが、動かさずにごく狭い接地面だけで車重を受け止め続けた結果、潰れてしまい、走ると不快な異音や振動が発生するようになる。走れば元に戻るラッキーなケースもあるようだが、変形したままで回復しなければ交換しか手はない。潰れクセを予防するには家の敷地内だけでいいから月に1回は転がしたり、空気圧を高めに(走るときは適正値に戻す)しておくといった対策がある。

車検ではタイヤの残量が足りなかったり大きなヒビ割れがあれば指摘されるが、製造年週が古かったりゴムが硬化しているからといって不合格になることはない。つまり行きつけのカーショップや整備工場で定期的に点検できる環境でなければ、自分の目でタイヤが安全に走行できるコンディションかどうか判断するしかないのだ。

事故を起こしたり同乗者が怖い思いをしないためにも、早めのタイヤ交換こそが「転ばぬ先の杖」だと理解し、保管する場所や定期的に動かすことにも気を配りたい。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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