クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 20歳女子レーサーが懐かしのダットサン「フェアレディ」で筑波を走った! 走行会枠で9秒台…次は耐久レースに挑みます【令和女子旧車に乗る_番外編】
CLASSIC
share:
20歳女子レーサーが懐かしのダットサン「フェアレディ」で筑波を走った! 走行会枠で9秒台…次は耐久レースに挑みます【令和女子旧車に乗る_番外編】

20歳女子レーサーが懐かしのダットサン「フェアレディ」で筑波を走った! 走行会枠で9秒台…次は耐久レースに挑みます【令和女子旧車に乗る_番外編】

投稿日:

TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • 佐々木さん、行ってきま~すと余裕の笑顔だ
  • フェアレディ2000のオーナー大村氏に各部の説明を受けたあと、シートベルトを装着しシート位置の確認をする佐々木藍咲さん
  • ダットサン フェアレディ2000:カムは日産純正の74度のレース用カムを使用し、ノーマルパーツを使いバランス取りと精密組み立てをしたという、レギュレーションに合致したエンジン
  • ダットサン フェアレディ2000:インパネはこのようにカットオフスイッチなどレースに必要な装備とともに、視認性良く並べられたメーター類の中央にある大径タコメーターはスパイ針付きのスミス製に交換されている
  • ダットサン フェアレディ2000:大村氏のSR311型は1967年製。タイヤはDUNLOP CR65という往年のバイアスレーシングタイヤを装着している。サイズは5.50M14
  • 走行会枠でもしっかりとしたドライバーズブリーフィングが行われる、真剣に内容を確認する佐々木さん
  • JCCAヒストリックカーレース当日、大村氏のマシンを拭き上げる佐々木さん
  • フェアレディ2000のオーナー大村氏に各部の説明を受ける佐々木藍咲さん
  • ダットサン フェアレディ2000でコースイン。佐々木さんにとって初めてのバイアスレーシングタイヤでの走行となった
  • ダットサン フェアレディ2000:バイアスレーシングタイヤ本来の性能を発揮させるために、慎重に走らせ徐々に内圧を高めていく
  • ダットサン フェアレディ2000:練習走行日、徐々にタイムアップする佐々木さん
  • 「やっぱりキャブ車ならではのアクセルコントロールが必要なんですね」。コースイン時、かぶらせてしまったという
  • 全体的に柔らかい印象だったという大村氏のフェアレディ2000、それに対応したドライビングの必要性も感じたという佐々木さん
  • 走行の合間に車載動画、データロガーを確認する佐々木さん
  • そして次の練習走行はダットサンSPSROC所有のクラブレーシング。こちらのマシンは4年落ちのADVAN A050 195/55R15を装着
  • バラクラバを被る佐々木さん、きらりと光る目は立派なレーシングドライバーそのもの
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:こちらはSPSROC所有のマシン。かつてステアリングを握ったこともある故・高橋国光氏のサインが入ったインパネ
  • SPSROC大村氏にクラブレーシングの各部の説明を受ける佐々木藍咲さん
  • 2004年5月生まれの佐々木藍咲選手。KYOJO CUPに2023年から参戦している
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:コースインするもフロントブレーキの片効きがあり3周目でピットイン「ブレーキングでハンドルが取られます」と佐々木さん
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:ブレーキ不調を抱えながらも順調にタイムアップ、コンスタントに11秒台でラップした
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:ブレーキ不調を抱えながらも順調にタイムアップ、コンスタントに11秒台でラップした
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシングのブレーキ不調にメカニックの山本氏、内田氏がすぐさま対応
  • メカニックの山本氏、内田氏がダットサン フェアレディ クラブレーシングの左フロントのキャリパーを外す
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシングのキャリパーのピストンが突出したままになっていることを確認、すぐさま対応する
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシングのキャリパーのピストンが突出したままになっていることを確認、すぐさま対応する
  • 無事に問題解決したダットサン フェアレディ クラブレーシング。翌日にヒストリックマスターズレースを戦う大村氏のフェアレディ2000の前で、今回のチームで記念撮影
  • ダットサン フェアレディ2000:DUNLOP CR65がコントロールタイヤで競うヒストリックマスターズレース。序盤から良いポジションを走る大村氏
  • よほどのミスやトラブルがない限り3位確定というところで笑顔があふれる
  • 大村さん、3位表彰台おめでとうございます
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:あくまでも走行会であるが、混戦も上手にかわしつつタイムアップを目指す佐々木さん、1分9秒台をマークした
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:あくまでも走行会であるが、混戦も上手にかわしつつタイムアップを目指す佐々木さん、1分9秒台をマークした
  • 走行に備えてクラブレーシングに気持ちを込める佐々木さん。レースではない走行会枠であるが、レギュレーションがないため、すごいマシンも混走する
  • 自身もサーキット走行を楽しむSPSROCレイナさん(左)、佐々木さんの応援にやってきた
  • ダットサン フェアレディ クラブレーシング:あくまでも走行会であるが、混戦も上手にかわしつつタイムアップを目指す佐々木さん、1分9秒台をマークした
  • JCCA(日本クラシックカー協会)主催のJAF公認のヒストリックカーレースを見て、レーシングドライバーを志したというKYOJO CUP参戦中の佐々木藍咲さん

JCCA筑波ミーティングで旧車サーキット走行を初体験

旧車好きな20歳の女性レーシングドライバー佐々木藍咲(ささき らみ)選手に、さまざまな旧車に試乗してもらい若者目線の素直なインプレをお届けする連載「令和女子旧車に乗る」。今回は番外編として、春のJCCA筑波ミーティングにおいてダットサン「フェアレディ」のレーシングカーに乗ってサーキット走行を初体験した様子をレポートします。現代のレースマシンとはやはり大きく違ったようで……?

レースへ憧れたきっかけはフェアレディ240Z

2017年に誕生した女性ドライバーによるプロレースシリーズ「KYOJO CUP」。年々参加者も増え、女性アスリートたちが鎬を削るワンメイクレースはモータースポーツファンからも注目の的だ。マシンは、長年コンストラクターとして、レーシングドライバーを夢見る若者を支え続けてきたウエストレーシング製の「VITA-01」によりイコールコンディションで行われる。

38号車LHGレーシングDRP VITAに乗る佐々木藍咲(ささき らみ)選手は弱冠20歳のレーシングドライバー。KYOJYO CUPへの参戦は2024年シーズンで2年目となり、少しずつではあるが着実にポジションをアップし、これからの活躍が期待されるドライバーだ。

そんな佐々木さんは大のヒストリックカーファン。元はといえば、JCCA(日本クラシックカー協会)主催のヒストリックカーレース、Fクラスで常勝を誇っていたCITY AUTO吉田選手の日産「フェアレディ240ZG」に憧れ、レーシングドライバーを目指したのだそうだ。

ダットサンSP/SRオーナーズクラブの厚意で筑波に挑戦

いずれはヒストリックカーのレースにもチャレンジしてみたいという佐々木さんに、ダットサンSP/SRオーナーズクラブ(以下SPSROC)より、「うちのクラブレーシングカーに乗ってみませんか」という嬉しい誘いがあったのは2024年春のことであった。

4月14日、JCCA筑波ミーティングが行われる前日の練習走行日、筑波サーキットガレージには、SPSROC所有のマシンと、クラブ員で長年積極的にレース活動をしている大村正昭氏の2台のレーシング・フェアレディが並んだ。

ちなみに、クラブレーシングは、1970年代に解体屋からクラブメンバーがサルベージした後期型の1969年式。当時物のジムカーナ用マシンだったという。その後JAFの規定に沿ったレーシングカーとなりTACSのMクラスへの参戦を経て、1980年代後半にSクラス仕様へと変更されヒストリックカーレーシシーンで活躍したのち、ここ数年は休車状態であった。このクラブレーシング、過去にイベントや雑誌などの企画で、北野 元、高橋国光、柳田春人、鮒子田寛(敬称略)といった、そうそうたる面々がステアリングを握っている。

そうしたレジェンドに続く佐々木さんは、どのような評価をするのだろうか。

そしてもう1台、大村氏の1967年式SRも同じくSクラス仕様。長年JCCA Sクラスのレースに出場しているが、現在は、「Historic Car Master’s Race」への参戦のため、往年のレーシングタイヤ「DUNLOP CR65」を装着。それぞれの特性を持った2台を、佐々木さんはどう乗りこなすのかも楽しみだ。

バイアスのレーシングタイヤは「やわやわ」…乗りこなせる?

SPSROCのメンバーが見守るなか、まずは大村氏のマシンへと乗り込んだ佐々木さん。ミラーを再確認してコースイン。

「ピットロードで待っている間、エンジンの回転が落ちないように少しアクセルを当ててたのが、やっぱりキャブ車だなと思いました」

と佐々木さんは語る。

「ピットアウトの時に、86やVITAのレースの時のようにアクセルを踏んでしまい、かぶってしまったのですが、インジェクション車との違いを感じました。レーシングスピードの時も踏み込んでの全開時にアレ? となることがあったので、その日の天気や気温によって、キャブレターに対する細かい操作はドライバーの感覚で決めていくものだと感じました」

と完璧に「ヒストリックカーレーサー脳」になっていたようだ。

そして大村氏のマシンはCR65というバイアスのレーシングタイヤ。佐々木さんは今回が初めての体験となるが、どう感じたのか。

「普段乗っているタイヤに比べて“やわやわ”でした(笑)。荷重をかけた時にタイヤが潰れるだけでなくちょっと反発するような感覚もありました。このタイヤにクルマを合わせるのはセットアップが難しそうと感じました」

そうは言うものの、2周目までは慎重に周回を重ねて一度ピットへ戻りタイヤの空気圧を調整し、再びコースへ飛び出すと、徐々にタイムアップ。8周目2度目のピット以降は、無理なくコンスタントに1分12秒台と、初めてのバイアスレーシングを乗りこなした。

12

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS