クラブレーシングはブレーキが片効きでヒヤヒヤ!
次はSタイヤを装着したクラブレーシングのフェアレディだ。
「ごめん、ブレーキが若干片効きしてるけど、今回はこれで試してみて!」
ひとつ前の走行枠で走った大村氏より声がかかる。
「ハンドル取られる~」
と3周してピットインした佐々木さん。それでもタイヤの内圧を調整し、再度コースイン。こちらも不自由な中、1分11秒台をマーク。
「正直、ヒヤヒヤでしたよ~! ブレーキを踏んだ時にどんどん左に寄って行って、とくに1ヘアは慎重に入りました。それもですがステアリングのセンターもズレていて、良い経験になりましたね(笑)」
走行後の車載動画をチェックした大村氏、そんな佐々木さんの気も知らず、
「運転は丁寧だし無理がない。最終的にはまとまったタイムを出していくのがいいね。秋の耐久レースでパートナーとして乗ってもらおうかな」
と上機嫌だ。
10月13日にはフェアレディ2000で耐久レースに挑む
そして翌日JCCAヒストリックカーレースのプログラムには、佐々木さんは走行会枠「スポーツラン 1」にクラブレーシングでエントリー。もちろんブレーキの片効きは、前日の走行後に内田さん山本さん、2名のメカニックにより、しっかり直されている。
この走行会枠にはレギュレーションがないので、ボアアップなど大改造を施したマシンも多いなか、混戦を避け1分9秒台のベストラップで走行を終えた佐々木さん。
「大村さんのSRは全体的に柔らかい印象です。2台ともにアンダー、ロールオーバーなクルマという印象は同じでしたね。どちらが好みと言えば、加速感もあり、カチッとしていたクラブレーシングの方ですね。整備不良をのぞいては……(笑)」
前述の通り、耐久レースでのパートナーへという大村氏のラブコールに応えて、この秋10月13日(日)に筑波サーキットで開催される「JCCA TSUKUBA MEETING ENDURANCE」では、ゼッケン38、フェアレディ2000で耐久レースに挑む。
「今までは観戦側でしたが、ドライバー側となりうれしい気持ちでいっぱいです。大村さんとSPSROCの皆さまには感謝しかありません。このチャンスをしっかり結果で返せるように優勝を取りたいです」
ヒストリックカーに魅せられた若き女子レーサー佐々木藍咲さん。KYOJO CUPとともに、ヒストリックカーレースデビュー、そしてこれからを応援したい。
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