普段乗りで活躍している「かわいいクルマ」が新潟・弥彦に集合
新潟県弥彦村で2024年6月9日に開催されたイベント「GFGS CARLIFE IN YAHIKO Vol.1」のテーマは、「普段実用に供している1980年代~2010年代製のかわいいクルマ」。そんな趣旨にぴったりの、光岡自動車の初代「ビュート」で参加していた女性オーナー“なっちん”さんに話を聞いてみました。
光岡自動車の出世作、初代ビュート
「普段実用に供している1980年代~2010年代製のかわいいクルマ」というイベントの趣旨に照らし合わせれば、こちらはまさにぴったりの1台。いまや「ユニークな小規模自動車メーカー」として独自のポジションを確立した感もある光岡自動車の出世作、「ビュート」だ。
自動車販売やカスタムで知られていた富山の光岡自動車がバブル景気の終盤に企画、2代目日産「マーチ」をベースにレトロ調のボディに仕立てた独自のモデルとして1993年にデビューさせた、というのが初代ビュートのあらましだ。その初代のデビューから約30年。ベース車両の進化に呼応して代を重ねたビュートは現在4代目。そのロングセラーぶりは、大メーカーの「吊るし」に飽き足らないユーザーがつねに一定数存在することを証明している。
社会人になって自分のクルマを探しているとき、ビュートにひと目惚れ
「光岡自動車のこと、最初は知らなかったんです」
と語ってくれたのは、この初代ビュートのオーナー、“なっちん”さん。社会人となったのをきっかけに、昨年の4月から自分のクルマを探していたそう。
「もともとミラジーノとかを探していたんですが、ある日ホームセンターでたまたま1台のクルマを見かけたんです。そしたらひと目惚れで」
その後いろいろ調べてみると、それが初代ビュートだった、と。そしてその後の愛車探しはビュート一択。県内を中心に探し続け、昨年10月に中古車専門店でこの個体と出会い晴れてオーナーになったのだった。
「このクルマは2000年式です。2000年生まれの自分世代にとってはまぁまぁ古いクルマになるんですが、日常使いからツーリング、今日みたいなイベントへの参加まで、何にでも使っています。ちょっと前まではA/Tの調子が悪かったのですが、先々週くらいにメンテしてもらって今は完治しています。あと、ボディの錆が少し気になり始めたので、近々鈑金屋さんに行こうかと思ってます」
と、いろいろと手をかけながらコンディションを維持しているそうだ。
ビュートのこと、光岡のことを調べてさらに深く楽しんでいる
手に入れる前も手に入れてからもビュートのこと、光岡のことをいろいろ調べた“なっちん”さん。デザインのモチーフがジャガー「Mk.II」だったりすること、ボンネット内はベース車両K11マーチのボディカラーが残っていて、そこがいかにもこのクルマの成り立ちを感じさせてくれること、などの基本情報もあらかた学習済み。
「光岡自動車って面白いですよね。大手メーカーだったら絶対できないことをやっちゃう」と、光岡のオーナーズ・クラブにも入って、今ではすっかりミツオカ・シンパだ。
元ネタのジャガーに憧れながらも結局は乗ることなく一生を終える人も多い一部の頑固なおじいさん世代に対し、かたや軽やかにビュートとの日々の暮らしを楽しんでいる“なっちん”さん。光岡車のオーナーには若い女子も多いらしいが、その理由もわかった気がする、彼女とビュートの素敵な関係だった。
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