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トヨタ「GRスープラ」が1-2フィニッシュ! 天候に翻弄された「SUPER GT第6戦GT500クラス」の決勝レースをレポートします

トムスの優勝シーン

37号車Deloitte TOM'S GR Supraのチェッカーを受けるシーン

終始スープラ優位の展開

2024年9月22日、宮城県のスポーツランドSUGOでスーパーGT第6戦の決勝レースが行われました。ウエットコンディションの難しいレースを制したのは、GT500クラスが37号車Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)、GT300クラスが65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)でした。GT500クラスのリポートをお届けします。

(motorsport.comの記事をもとに再編集しています)

予選は悪天候でキャンセルに

9月1日の第5戦鈴鹿が台風の影響で延期になったため、後半戦最初のレースとなった今回のSUGO戦。しかし週末は天候不良に見舞われ、土曜朝の公式練習は赤旗6回。午後の予選は天候不良で異例のキャンセルとなった。これに伴い、決勝レースのスターティンググリッドは公式練習のタイム順となった。

決勝日も朝から天候が優れず、特に午前中は非常に強い雨が降った。そのため12時から予定されていた決勝前ウォームアップも1時間遅れでスタートとなり、決勝レースも予定の13時半ではなく、14時22分からのセーフティカー(SC)スタートに変更された。ただその甲斐あって天候は回復し、ウォームアップが始まった13時頃からは雨も収まり、空も明るくなり始めた。

スタート時刻までに路面が乾き切るほどではなかったものの、レース中にドライタイヤへ交換するチームが出てくるのではないか……そういった雰囲気の中、300km(84周)のレースが始まっていった。

GT300クラスのクラッシュでレース展開が動く

GT500のポールポジションは、38号車KeePer CERUMO GR Supra。2番手以降も14号車ENEOS X PRIME GR Supra、19号車WedsSport ADVAN GR Supra、36号車au TOM’S GR Supraとスープラ勢が続き、日産勢最上位は5番手の12号車MARELLI IMPUL Z、ホンダ勢最上位は6番手の64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTとなった。

セーフティカー先導の下で3周走行した後、4周目からレーススタート。トップの38号車KeePer CERUMOは石浦宏明のドライブで逃げを打つが、2番手以降は数周で目まぐるしく順位が変わった。2番手にはポイントリーダーの36号車au TOM’Sが上がり、12号車IMPUL、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT、14号車ENEOSというオーダーに。19号車WedsSportはペースが上がらず後退した。

ペースが良いのは36号車au TOM’S坪井 翔。坪井は16周目のハイポイントコーナーで38号車KeePer CERUMO石浦を交わしてトップ浮上。後続に対するリードを広げていった。

26周目、接触によるGT300車両のストップによりセーフティカーが出動。これでピットレーンは一旦クローズドとなり、SC先導中の29周終了時にオープンされた。この時点でピットウインドウは開いているためドライバー交代を伴うピット作業も戦略上可能となった。

32周目にリスタートが切られると。23号車MOTUL AUTECH Z、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraはルーティンのピットストップに向かった。しかし路面がなかなか乾かないこともあり、交換したタイヤはウエットタイヤだ。一方トップ争いは、36号車au TOM’Sと14号車ENEOSが接近。さらには、14番手スタートだった37号車Deloitte TOM’Sの笹原もその背後に迫ってきた。

上記のスープラ3台に加え、17号車Astemoシビックも加えた4台が数珠繋ぎとなってのバトルとなったが、37周目に動いたのが笹原。4コーナーで14号車ENEOS、馬の背で36号車au TOM’Sを交わして一気にトップに立った。一方、36号車は4番手にポジションを落とした。

42周目、GT300クラスの11号車GAINER TANAX Zがバックストレートでクラッシュ。これを見てフルコースイエロー(FCY)やSCが出ると踏んでか、各チームが一斉にピットへ。実際にFCYが出されてピットレーンクローズとなるまでの間にピットインに進入し、ルーティン作業を行った。履くタイヤはドライタイヤだ。一方、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTだけはステイアウトを選択しトップと2番手につけたが、この段階でタイヤもドライバーも交代していないことから、勝負権を失う可能性が高いという、厳しい状況であった。

FCY後に出されたSCの先導は49周で終了。笹原からバトンを受け継いだジュリアーノ・アレジが駆る37号車Deloitte TOM’Sが、3番手ながら実質的なレースリーダーとして50周目に入っていった。前の2台がほどなくしてピットインしたことでアレジは名実共にトップ。2番手には、ポールスタートの38号車KeePer CERUMOの大湯都史樹が浮上してきたが、アレジもファステストラップを刻むなど負けじとプッシュし、10秒前後のギャップを保った。

年間王者争いもトムスが1-2状態に

アレジはそのまま首位を守り切りトップチェッカー。彼と笹原にとって感動の初優勝となった第3戦鈴鹿に続き、2勝目を挙げた。2位は38号車KeePer CERUMO、3位は12号車IMPULだった。36号車au TOM’Sは今回も粘り強いレースを見せて4位。坪井/山下健太組は49ポイントで選手権首位をキープしたが、37号車の笹原/アレジ組が48ポイントに迫り、TOM’Sのランキングワンツーとなっている。

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