コンパクトSUV2車種のBEVを市場に投入
7つのブランド展開しているステランティスジャパンは、すでにコンパクトSUVのBEVは、プジョー「e-2008」、シトロエン「e C-4」「DS3」と3モデル導入しています。そして今度はイタリアンブランドのフィアット。そしてアメリカンブランドのジープで投入し、選択肢の幅を広げました。実は兄弟車であった両車のあらましをまずは紹介します。
都市部に多い立体駐車場に対応した絶妙なパッケージング
フランスのプジョーやシトロエンをはじめ、イタリアのアルファ ロメオ、アメリカのジープなど7つのブランドを展開しているステランティスジャパン。このステランティスジャパンが9月に新型の電気自動車(以下BEV)を2車種発表した。
まずは2024年9月10日に発表されたのが、フィアット「600e(セイチェントイー)」。フィアットブランドとして約1年半ぶりの新型車で、「500e」に続くBEVの第二弾モデルとなる。
600eの特徴は1955年に発売した初代「600」や500eからインスピレーションを得たデザインを随所に散りばめたこと。そしてフィアットブランドとして初めて、4つの運転支援機能を装備したことが挙げられる。
フィアット600eの外観デザインは、初代600や500eのデザインアクセントを継承した、丸みのあるフォルムやLEDヘッドライトを採用。クロスブラックのアクセントを採用し、18インチのダイヤモンドカットアルミホイールで精悍さを際立たせている。
インテリアは、アイボリーカラーを基調としていて、初代600からインスピレーションを受けた丸型のメータークラスターや2スポークステアリングホイールなどを採用。シート表皮は、インテリアカラーと同じアイボリーのエコレザーシートを採用。フィアットロゴのエンボスおよびターコイズブルーのステッチをアクセントとして加えている。
最大航続可能距離は493km
パワートレインは、フロントに最高出力156ps、最大トルク270Nmを発生するモーターを採用。54kwhのバッテリーを搭載し、駆動方式は2WD(FF)で満充電時の走行可能距離はWLTCモードで最大493kmを実現。また普通充電およびチャデモ方式の急速充電にも対応している。
安全装備は、フィアットブランドとして従来から採用されている衝突被害軽減ブレーキ(歩行者検知機能付)やアダプティブクルーズコントロールなどに加えてレーンポジションアシスト、アクティブランバーサポート、ハンズフリーパワーリフトゲート、キーレスエントリー(プロキシミティセンサー付という4つの運転支援システムをブランド初採用している。
フィアット600eのボディサイズは全長4200mm×全幅1780mm×全高1595mm、ホイールベースは2560mm。ラゲッジルームは5人乗車時で360L。リアシートをすべて倒すと最大で1231Lというスペースを確保した優れたパッケージングが特徴だ。
フィアット600eはラプリマのモノグレード展開で車両本体価格は585万円。国の補助金であるCEV補助金は65万円となっている。