3:プラットフォーム
もうひとつわかりやすいのはプラットフォーム。つまり残り溝の深さだ。スタッドレスタイヤには、いわゆるスリップサインのほかに、残り溝が50%になったことを知らせるプラットフォームがある。
サイドウォールの4カ所に矢印(△印)がついていて、それをたどってトレッド面(接地面)を見ると、プラットフォームにたどり着ける。スタッドレスタイヤは新品時から50%摩耗すると、サイプ(細かな切れ込み)が浅くなり、氷雪路でのグリップ性能が大きく低下してしまう。
プラットフォームが露出したら、スタッドレスタイヤとしての機能はもう期待できない。ただ、その後も夏タイヤとしては、一応スリップサインが出るまでは使用可能。もっとも、スタッドレスタイヤの夏タイヤとしての性能は、トホホなレベルで、まして摩耗したスタッドレスタイヤなど、性能的には期待できるものではないので、プラットフォームまで摩耗したスタッドレスタイヤは、潔く交換すること。
4:ひび割れ・偏摩耗
最後は、ひび割れや偏摩耗。これは使い方や保管方法が大きく影響する。
例えば空気圧不足で走り続けたり、過積載気味だったり、オゾンや紫外線の影響を受けやすい場所に駐車、保管していたりすると、溝はまだたっぷり残っていたとしても、ゴムの表面にひびが入ったり、偏摩耗することがある。
こうしたタイヤを使い続けると、何かの拍子にバーストしたりするリスクもあるので、ひび割れや偏摩耗が見つかったら、なるべく早く買い替えたほうがいい。
雪上・氷上では、タイヤの性能の差が顕著に表れるので、スタッドレスタイヤはケチケチせずに、つねにコンディションのいいタイヤを装着すること。そして空気圧など、基本的な保守点検も夏タイヤ以上にしっかりやっておくことが肝要だ。