Z32型フェアレディZに4気筒エンジンを搭載
フロントバンパーとフロント右タイヤが外され、ボンネットとドアがオープンになった日産Z32型「フェアレディZ」。開いたボンネットの中を覗いてみると、本来そこに鎮座しているはずのV型6気筒エンジン、いわゆるVG型のエンジンとは明らかに違う直4エンジンが搭載されていました。このエンジンはいったい……?
ホンダのK20型エンジンにスワップ
今回紹介する日産Z32型「フェアレディZ」のオーナーは、カナダ出身のフランソワさん。4年前から日本に在住し、カナダ人で初めてD1グランプリに参戦した方で、これまでに日産「サニー」、三菱「GTO」、トヨタ「スープラ」など10台もの日本車を乗り継いできたという日本車好き。なぜ日本車のファンになったのだろうか?
「アメリカのクルマも好きなのですが、日本車のほうがクオリティが高くて好きかな。カナダはアメリカ車が多く、日本車の方が少ないからね。フェアレディZの最初のエンジンはターボを付けて400psオーバーにしてドリフトをしていました。そのエンジンがブローしたので、エンジンをスワップしようと思ったのです」
Z32型のエンジンベイに搭載されていたのは、直4エンジン。そのヘッドカバーにはホンダのロゴが記載されていた。もともと収まっていたVG型エンジンから交換するためにセレクトしたのは、なんとホンダのK20型エンジン。このエンジンは2Lの直4 DOHCで、「シビック タイプR」などにも搭載された。
VG型エンジンから考えると排気量ダウンとなっているが、これは軽量化と公道仕様にするための自動車税に関して、よりリーズナブルに維持していくことを考えて交換したとのこと。
「最初は日産シルビアなどに搭載されたSR20型エンジンを考えていましたが、価格が高かったのです。そこで比較的価格の低いK20型エンジンを選びました。最終的にはこれにターボをプラスしようと思っています」
作業はまだまだ進行中
トランスミッションはZ32型のものを使用するため、アメリカからアダプタープレートやフライホイールなどからなるチェンジキットやエンジンマウントなどを取り寄せてスワップ作業を続けている。前述の通りターボを追加し、エンジンマネジメントはスタンドアローンタイプのコンピュータを使用する予定となっているが、まだまだ試行錯誤の途中だという。この様子はYouTubeチャンネル「FrankoZetto」で紹介されているので、チェックしてみるといいだろう。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)