クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • LIFE
  • ナンバープレートを外して走行した場合、リアとフロントで「罰金」の額が違う…高いのはフロント? ダッシュボードに置いたりカバーも付けたら違反です
LIFE
share:

ナンバープレートを外して走行した場合、リアとフロントで「罰金」の額が違う…高いのはフロント? ダッシュボードに置いたりカバーも付けたら違反です

投稿日:

TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW

  • ダッシュボード上も「見やすい」と「確実」には該当しない
  • 普通車は「自動車登録番号標」と呼ばれ、リアは封印され勝手に外すことができない
  • ナンバープレートを取り付けて走行していない場合、かなり重いペナルティが科せられてしまう
  • ダッシュボードの上に置いたままのクルマもたまに見かけるが……
  • 道路交通法に無関係のクローズドコースは別として、ナンバープレートがない状態で公道を走ることはできない

50万円以下の罰金ペナルティがある

街中を走行していると、ごく稀にナンバープレートを外して走行しているクルマを見かけます。ルックス的にナンバーのデザインが好ましくなく、取り外したいと思う人もいると思います。また、欧州車などではクルマのデザインに馴染まないだけでなく、エンジンの冷却を妨げる場合もあり、ナンバープレートを外している人もいるでしょう。しかし、外したままの走行は道路運送法違反となります。

フロントのナンバープレートは取り外せるが……

四輪や二輪を問わず公道を走行するエンジン付きの車両には、個体を識別するためのナンバープレートが必ず装着されている。正式名称はクルマの種別によって異なり、普通車は「自動車登録番号標」と呼ばれ、リアは封印され勝手に外すことができない。いっぽうフロントはボルトを緩めるだけで取り外すことができ、サーキットでは熱対策のひとつとして外して走る人も多い。

道路交通法に無関係のクローズドコースは別として、ナンバープレートがない状態で公道を走るのは、どんな違反でどんなペナルティが科せられるのだろう。まずリアに関してはわざわざ封印していることから、勝手に取り外したらいけないと容易に想像できる。

道路運送車両法の第11条第5項によれば、整備などの正当な理由がない限り取り外せず、再封印も運輸支局または国土交通省から委託された封印受託者にしか認められていない。そのため自分で取り外すのは違反となり、減点2に加え、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金と、かなり重いペナルティが科せられてしまう。

対してフロントは前述のとおり誰でも取り外すことが可能で、ダッシュボードの上に置いたままのクルマもたまに見かける。ということは合法とは言わずとも努力義務レベル、と都合よく解釈する人がいるかもしれない。

しかしながら道路運送車両法の第73条には「車両番号を記載した車両番号標を表示し、かつ、その車両番号を見やすいように表示しなければ、これを運行の用に供してはならない」と明記してあり、道路運送車両法施行規則の第7条には「自動車登録番号標の取付けは、自動車の前面及び後面の見やすい位置に確実に行うものとする」と書いてある。

この「見やすい」という表現を曖昧に思うかもしれないが、許されるのはせいぜいフロントバンパーからはみ出ない範囲だ。クーリングやドレスアップ目的で移動するにしても、左右にオフセットさせる程度にしたほうが無難だろう。

ちなみに違反すると減点こそないものの、罰金は50万円以下とリアを上まわる。もうひとつのポイントは「確実な取り付け」で、振動や雨風で脱落しそうなテープ類は当然NG。ボルトで緩みのないようシッカリと固定したい。

ナンバープレートに関する法律はかなり厳しい

普段は外したフロントのナンバーを車内に置きっぱなしで、警察に指摘されたら取り付けるのはもちろん論外で、ダッシュボード上も「見やすい」と「確実」には該当しない。また極端な角度を付けて判読しにくくするのもダメ、カバーはスモークどころか透明なタイプも禁止となる。

おまけに泥などで読みにくい状態やステッカーの類を貼るのもダメと、ナンバープレートに関する法律はかなり厳しいと覚えておこう。余談だがアメリカでは州によってナンバープレートの取り扱いが異なり、リアだけが必須でフロントは義務化されていない地域も多くある。

海外は「ヘッド・イン・パーク」と呼ばれる前向き駐車がスタンダードなので、リアにナンバーが付いていれば盗難車や犯罪に使われたクルマを探しやすいのだ。欧米のスタイリッシュなナンバープレートに比べ、日本は少し野暮ったく感じてしまうかもしれない。外したり移動したくなる気持ちも理解はできるけれど、ルールをよく理解し逸脱しない範囲でカスタムを楽しもう。

すべて表示
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
著者一覧 >

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS