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なぜF1王者たちは「ベイビー・オースティン」を溺愛? 可愛いルックスからは想像できない「A35」は、とんでもない実力の持ち主でした

なぜF1王者たちは「ベイビー・オースティン」を溺愛? 可愛いルックスからは想像できない「A35」は、とんでもない実力の持ち主でした

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

ジャッキー・スチュワートやフランク・ウィリアムズも絶賛

3度のF1ワールドチャンピオンに輝いたジャッキー・スチュワートは、「初めて所有したからかもしれないが、すべてのクルマの中で、一番の喜びをもたらしてくれたのはA30だ」と語り、1976年のF1世界王者であるジェームス・ハントはベストハンドリングマシーンと称え、晩年までバンとサルーンの2台を愛用していた。

また、ウィリアムズF1チームの創設者フランク・ウィリアムズは「A35でレースをしていた時の楽しい瞬間を今も振り返ることができる」と、グランプリの頂点を極めた後にもインタビューで語っている。

「17歳になったばかりの頃、A35を速くしようとモディファイを始めたのだけど、間違ったことをすると、どういう結果になるのかを教えてくれた良い入門書だった」というのは、マクラーレン「MP4」などのデザイナー、ジョン・バーナードだ。

戦前のベイビー・オースティンがそうであったように、生まれながらの素性の良さはモータースポーツの第一線で歩む者たちをも魅了し、オースティンの目論見も見事に達成したのだ。

* * *

そうした背景もあり、本場英国でのグッドウッド・リバイバルでも常連車種として多数参加、現在も観客を魅了し続けているのだ。今回、日本でもベイビー・オースティンの愛好家たちにより開催されたフライングAトロフィー。全国から集まった3兄弟の雄姿を画像ギャラリーにてご覧いただきたい。

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