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軽カーレースは勝利よりエンジョイ重視! ダイハツ「ミラ」をピンクのカモフラ柄に…サーキットで目立つ個性派チームはご当地グルメも目的のひとつ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • ガレージ34のメンバー
  • ダイハツ ミラ:室内はレギュレーションに合わせて安全装備のロールケージ、さらにレカロのフルバケットシートと4点式のシートベルトが装着される
  • ダイハツ ミラ:夏の耐久レースは暑さとの戦いだ。ほかのチームと同じようにエアダクトを引き、走行中のドライバーに外気を当てるよう配慮している
  • ダイハツ ミラ:さまざまな車両データの表示および記録ができ、データロガーとしての機能も持つデフィーのDSDF。スキルアップに有効なアイテムだ
  • ダイハツ ミラ:リアはなんとトリプルスプリング仕様。ビルズ代表の金沢さんが自らドライブし、当日のタイヤや路面に合わせセッティングを施した
  • ダイハツ ミラ:足まわりのスペシャリスト「ビルズ」による車高調。ガレージ34の特注というべき逸品で、別タンクを備えセッティング幅もワイドだ
  • ダイハツ ミラ:エンジンは3クラスの規定で本体は完全なノーマルだ。見えない部分だがエアコンのコンデンサーなどには耐熱の塗装が施されている
  • ダイハツ ミラ:エアクリーナーはトラストのエアインクスを選択。またパイピングには耐熱の処理を施し、吸気温度を少しでも下げるよう工夫している
  • ダイハツ ミラ:点火系の経年劣化によるトラブルはミラに限らずよく見かける。そのため先手を打ちリフレッシュを兼ねてコイルを社外品に交換した
  • ダイハツ ミラ:ブレーキのタッチを改善させるためマスターシリンダーストッパーを自作。ダイレクト感が増したと、どのドライバーからも大好評だった
  • ダイハツ ミラ:カラーリングを一新して臨んだ第2戦。朝の練習走行でセットアップした甲斐があり、激戦区の3クラスで5位という好成績に繋がった
  • ダイハツ ミラ:今回のドライバーは多久島一則/廣江謙一郎/柿崎 広/金沢秀好/小野木 智。レースは無事に完走し前夜祭および後夜祭も満喫できたそう

目指すはチームで楽しく完走すること

軽自動車だけで争われるレースとして人気の「東北660」シリーズ。数ある参戦車両のなかでも人気なのが、ダイハツ「ミラ」です。今回は、そのなかでも注目したいマシン「海鮮市場 長崎港&日本精機 Defi」を紹介します。

乗りやすさと安全性にこだわってマシンメイク

2024年7月14日に福島県リンクサーキットで開催された「東北660耐久レース」第2戦。近年の主力マシンは中古で安くて速く、パーツが豊富なL275型ダイハツ「ミラ」。今回も全エントリー車の約6割を占めるほどの人気ぶりだった。以前は営業車で使われていたケースが多いせいか、ボディカラーは大半がホワイトまたはシルバー。

そんな状況のなか、ピンクとグレーのカモフラージュ柄で身を包み、コース上でもパドックでもギャラリーの注目を集めたマシンがある。それが2023年の開幕戦でデビューした34号車「海鮮市場 長崎港&日本精機 Defi」で、音頭を取るのは正規公認車検を専門とする「ガレージ34」の小野木 智さんだ。

以前からリーズナブルな予算で遊べることに加えて、アットホームな雰囲気の東北660に興味を持っていたそうで、前泊や後泊をしてご当地グルメの堪能まで含めて楽しんでいる。

ガチガチに優勝を狙うチームではなく、目的はあくまでもレクリエーション。そのためドライバーはチューニング業界でよく知られた人もいれば、レースどころかサーキットの経験も少ないビギナーまで非常に幅広い。それだけに安全性と乗りやすさにはこだわっており、2023年からエントリーした全5戦でリタイヤはゼロだ。

車両規則に沿ってロールケージや4点式シートベルトを装着するのはもちろん、サスペンションはワンオフの車高調も得意とするメーカー「ビルズ」で製作した。この日は代表の金沢秀好さんもドライバーとして参戦しつつ、練習走行ではタイヤや路面コンディションを考慮してセッティング。結果としてこの日は最後まで雨が降らなかったものの、急な雨でも破綻しにくい味付けを目指したとのことだ。

エンジンは3クラスの規定に沿ってほぼノーマル。ただしレース中にトラブルを起こさないよう、部品の経年劣化には細心の注意を払っている。コックピットには車両のさまざまなデータを表示し、ロガー機能も持つデフィーの「DSDF」を装着。今回はドライバーとしても豊富な実績を持つデフィーの廣江謙一郎さんもステアリングを握り、今後のスキルアップに役立てチーム力を底上げするため、DSDFをフル活用していた。

個性的に仕上がったカラーリングでランキング上位に食い込めるか

開幕戦からの大きな変更点は前述したカラーリングで、それまではコース上で自車を判別しにくいのが課題だったという。部分的にピンクを入れて差別化を図ったものの想定していたほどの効果はなく、GTマシンなどのラッピングも手がける「Stick!」代表の柿崎 広さんに依頼。貼り込みは当然のことカットもすべて手作業で行ったそうで、コースのどこにいてもひと目で分かるレース車両が完成した。

走行シーン

なお柿崎さんも今回はドライバーの一員で、自身が仕上げたミラでレースを堪能。勝利至上主義ではなくエンジョイ派を自認しながらも、この日はエントリーがもっとも多い3クラスで5位に入り、シリーズランキングは10ポイントで7位につけている。上位のうち4チームは第1戦と第2戦のいずれかが欠場で、全戦参加のボーナスである10ポイントが与えられない。34号車が最終戦もエントリーしそこそこの順位でゴールすれば、シリーズランキングの3~4位に手が届く可能性は十分にある!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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