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いま注目の「PROXES SPORT2」は「本当にクルマ好きな人が開発した」ことが伝わるタイヤです【チューナーが試す最新タイヤ】

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: 高原義卓(TAKAHARA Yoshitaka)

  • 日産RZ34型 フェアレディZ NISMO:RZ34型フェアレディZをベースに日産/NISMOの手でチューニング。スポーツ寄りにトータルバランスが引き上げられたコンプリートカー。エアロパーツや冷却アイテムも専用品が装着される
  • PROXES Sport2:フロントヘビーなため、ややアンダー/オーバーが出やすいZ NISMOの特性をタイヤがカバー。ニュートラルステアで曲がっていける
  • PROXES Sport2:タイヤのイン側はドライ/ウエットのグリップ力/接地性向上を、アウト側はハンドリング性能を受け持つ
  • 日産RZ34型 フェアレディZ NISMO:マフラーはガレージ力のオリジナルのステンレス製。定価16万6000円(消費税別)の価格はアフターで最安値の部類
  • PROXES Sport2:ケース剛性は決して高くないが、路面を捉える感覚派はバツグン。限界を超えたときのインフォメーションは分かりやすいので、初心者でも扱いやすい
  • 日産RZ34型 フェアレディZ NISMO:シートは2024年の東京オートサロン/大阪オートメッセで話題となったBRIDE最高峰モデルである西陣織×カーボンシートの「edirb171C/172C」をセット
  • 日産RZ34型 フェアレディZ NISMO:タイヤを潰したり、こじったりとサーキットでわざと負荷を掛けた走りをしたが破綻はなし。楽して安全に乗れて、攻め込んでも応えてくれる優秀なタイヤ
  • ガレージ力の中久木 力代表。「一般道のうねった路面での追従性も高く、ウエット路面でもしっかりと手応えがある。安心して踏めますね」
  • 日産RZ34型 フェアレディZ NISMO:ホイールはRAYS VOLK RACINGのビジュアル担当のG025を装着。車高はオリジナルのスプリングで程よくローダウン

「オープンカントリー」「トランパス」に続く第3の柱を目指す!

「オープンカントリー」「トランパス」など人気のタイヤブランドを抱えるTOYO TIRESが、現在力を入れているのはグローバル・フラッグシップタイヤの「PROXES」です。自社のサーキット走行会を開催したり、チューニングショップのタイムアタックイベントにタイヤを供給するなど、タイヤでスポーツして楽しむオーナーに向けた活動の幅を広げています。

群雄割拠する市場のなかでPROXES Sport2が目指したのは「懐の深さ」

数多くの商品ラインアップを誇る「PROXES」のなかでプレミアムスポーツのカテゴリーに属する最新モデル「PROXES Sport2」は、BRIDESTONEでは「REGNO」、YOKOHAMAは「ADVAN Sport」、DUNLOPでは「SPORTMAXX」らと同じ位置づけにある。最高峰モデルゆえに、ドライ/ウエット路面で安定性を発揮するのはもちろん、グリップ力/応答性/快適性/低燃費などタイヤに要求される性能を高次元でバランスを取ることを求められるのはどのメーカーも同じだ。

群雄割拠のマーケットでPROXES Sport2が目指したのは「懐の深さ」だ。どんなシチュエーションでも安心して走ることができる、オールマイティな性能を研ぎ澄ませた。その背景には、技術研鑽の一環として、2020年から新車開発の聖地と呼ばれるニュルブルクリンクサーキットを含む耐久レースに参戦し続けていることが挙げられる。これらの経験から得られた知見やノウハウが開発に活かされている。つまり、PROXES Sport2はモータースポーツという走る実験室から生まれた次世代のタイヤなのである。

サーキットでは某国産スポーツタイヤと遜色ないタイムを刻む

前回までは、BMW「M4」/VW「ゴルフR」という最新の欧州スポーツモデルとのマッチングを評価してきたが、今回は国産のパフォーマンスモデルとの相性についてもテストを行った。

サンプル車両は三重県で日産スポーツカーを数多く手がける「ガレージ力」のRZ34型「フェアレディZ NISMO」。420ps/520Nmをリア2輪で受け止める国産車のなかでもハイパフォーマンスなFR車。タイヤサイズは純正と同じ、F=255/40ZR19、R=285/35R19を装着した。この組み合わせはどうだったのか!?

デモカーの仕様はオリジナルのダウンスプリングとマフラー、試作のエンドレス製ブレーキパッドのみ。気温30度超え、速度リミッター付きの条件下で岡山国際サーキットを周回し、ベストは1分51秒台をマーク。ちなみにこのタイムは、同車両にほぼ同条件で某国産スポーツタイヤを装着したときとほぼ遜色ないので、サーキットにおけるPROXES Sport2の実力はなかなかに高いことが分かる。

トレッド全体が均一に摩耗するので、ラップタイムの低下も少ない

「これまで、サーキットを3回ほど走らせました。路面をしっかりと捉えてくれるのが一番の特徴でしょうか。特性も素直で、全体のバランスも悪くない。しかも、ハイグリップタイヤのようなグリップ力の高さはないはずなのに、想定していた以上のタイムも出る。街乗りだけでなく、走行会を楽しみたい方にもオススメできます」

とガレージ力の中久木 力(なかくき つとむ)代表。

もうひとつの特徴が、連続周回でもブロックの破綻がほとんど見受けられず、タイヤ表面が均一に摩耗する点だ。破断しないことで、接地面積が損なわれず、グリップを長時間維持できるので、ラップタイムの低下も少なく、ロングライフも期待できるとオーナーにとってはメリットが多い。

「変に尖った特性もないので、アンダーステアが強く出たり、限界を超えたあと唐突に滑り出すことなく、挙動変化も穏やかです。“期待や信頼を裏切らない”タイヤはサーキット初心者にとっては間違いなく安心感を与えてくれます」

硬質な乗り味はロングツーリングに最適。転がり抵抗も少なく燃費もよい

普段使いとなる一般道での印象はどうだったのだろうか?

「純正OEタイヤと比べて、空気圧は同じながら燃費が良くなったのは予想外でした。これは転がり抵抗の少なさもありますが、タイヤがしっかり真円を保っていることも一因でしょう。乗り味については一般道ではスポーツカーらしくやや硬質ですが、高速レンジになるといい塩梅に。ロングツーリングなどとくに良さが引き立ちます。仮に性能チャートがあれば、すべての評価で80点が付けられる。本当にクルマが好きな人が開発したことが伝わってくるタイヤです」

と中久木代表は語る。

* * *

その魅力は、速い、遅いではなく、「いつでもどこでも楽しく走れる」ことにある。今回、日欧のスポーツカーのテストで抜群のフィット感を見せたPROXES Sport2は、チューナーたちにTOYO TIRESの本気と実力の高さを知らしめた。プレミアムスポーツに乗るオーナーにとって、選択肢に加えて間違いのないタイヤである。

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