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ついに念願だった理想のログハウスが竣工! 採光と換気にこだわった窓の配置と暖炉と水回りを紹介します【おとなの山遊びVol.29】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • ログハウス全景
  • ソファに座ったまま沢を眺めたいので、大きな掃き出し窓を入れてもらった。沢から涼しい風が吹き込み夜は真夏でも肌寒いくらいだ
  • 通常の網戸では小さな虫がすり抜けてしまうのを痛感し、目が細かく忌避剤を塗ってある防虫網戸を選んだ。視界や通気性は問題なし
  • 本来はクルマで持ち運びするために作ったコンパクトな薪ストーブ。この広さで石油ストーブと併用するなら十分すぎる大きさだろう
  • 浅いシンクは洗い物がしにくいので深さ20cmのタイプを購入。右には調理スペースを設け給水は充電式のポンプが格安で見つかった
  • たたきを室内に作りドアが開きっ放しになる時間を短縮。虫が入りにくくなるだけでなく冬は暖かい空気が逃げるのも防げるはずだ
  • 角度こそ急だが手すりが付き、踏み板も幅広にしてもらった階段。踏み外してケガをする心配が減るうえ足裏の痛みからも解放される
  • 外へオーバーハングさせかなり広くなったロフト。片流れ屋根でデッドスペースも少なくなり、寝るだけじゃなく色々と活用できそう
  • ロフトの端には転落を防ぐ柵を設けてもらった。なおロフト下も十分な高さが確保されており、頭上の圧迫感が皆無なのもありがたい
  • 玄関ドアに窓があるだけでも室内の明るさが違う。外に付けてもらったオシャレな格子は蚊取り線香などをぶら下げて使うのに便利だ
  • 絶対に欲しかったスイングドア。表側にはデコレーションで本物のホースシュー、裏側には不在のとき用にかんぬきを取り付けている
  • 片流れ屋根に加え沢に面した側に掃き出し窓が入るため、今までの小屋より天井が高くなって開放感バツグンだ。暑さも緩和できそう
  • ついに完成したログハウス。細部の作りを見れば見るほどプロに依頼して正解だったと実感する。悩みに悩んだ外壁の色もいい感じだ

念願だったログハウスがついに完成

自分のこだわりを詰め込んだ夢のログハウスをつくっていた筆者。ついに念願が叶い竣工しました。あとは家具など配置して、自分だけの城を仕上げるのみ。今回はこだわった内装などを紹介します。

光を取り入れるために窓にはこだわった

2024年の梅雨は思ったより雨が少なく、ログハウスの工事がスムーズに進んだ。おかげで予定どおり7月末には完成し、家具などを搬入できるようになった。知人が建てた小屋を3年にわたり使わせてもらった経験と、自分の趣味嗜好を詰め込みまくった夢のセカンドハウス。湿気に悩まされた反省が大いに活きたのは採光と風通しで、窓のサイズだけではなく風が吹く方向を考慮して位置を決め、光を入れるための開閉しないフィックス窓も上下3つ設けた。

おかげで曇り空でも昼間なら室内はそこそこ明るく、沢が完全に干上がり流水で空気が冷えない状況でも、風がよく吹き抜けて夜は半袖では寒く感じるほどだ。また外の景色がよく見える開放感も、自分が考えていた以上に爽快で心地いい。とくに沢に面した床までの掃き出し窓は、通気性にも視界のよさにも大きく影響し、秋の紅葉や雪景色のシーズンが楽しみだ。

窓

さらに網戸は、目の細かさと薬剤の相乗効果により、虫が通り抜けず近寄りにくいタイプにしてもらった。通気性や視界にほとんど影響を与えないのは、以前の小屋で交換したのでよくわかっている。ちなみに虫除けの効果は3年ほどが目安らしいので、その後は市販の忌避剤を定期的に吹き付ける予定だ。虫が入らないための工夫は玄関にも。靴を脱ぎ履きする「たたき」を室内に作り、ドアが開きっ放しになる時間を短くした。

大好きなアメリカも感じられるアイテムも設置

室内の装備はまず、憧れだった薪ストーブ。詳しくは使用する時期になったら改めて紹介する予定だが、お付き合いがある自動車のパーツメーカーの試作品で、クルマでの運搬を前提にコンパクトに設計したという。その小ささが自分のログハウスにはうってつけ。一般的な家庭用の薪ストーブでは暑すぎてしまうのだが、これなら石油ストーブと併用すれば火力も調整しやすい。前面の耐熱ガラスで揺らぐ炎もよく見える。天板で煮炊きもできるのでキッチンはその隣に設置した。

ネット通販で入手したシンクに合わせて作業台などをワンオフ製作してもらい、同じくネット通販で買った充電式のポンプで足もとのタンクから水を汲み上げる仕組みも整えた。

外へオーバーハングさせて広さを確保したロフトへのアクセスを、今までの移動式ハシゴから固定式の階段に変更したのもこだわりだ。階下の空間を犠牲にしないため角度はそこそこ急で、下りるときはハシゴと同じく後ろ向き推奨になるが、幅の広い踏み板と手すりのおかげで安心感はケタ違い。当然ながらロフトにも落下を防ぐ手すりを付けてもらった。

入り口のドアには採光と飾りを兼ねた波板ガラスの小窓を。段ボールで塞いで実験してみたところ、これだけでも室内の明るさがだいぶ違う。

外装で絶対に譲れなかったこだわりは、西部劇の酒場などで見るスイングドア。もっとも勝手に戻るとそれはそれで面倒なのでバネは仕込まず、あくまでも見た目のカッコよさとライフワークのひとつであるルート66の旅──アメリカをつねに身近に感じていたいがためのデコレーションだ。ビルダーさんが好意で付けてくれた本物のホースシューは、アメリカ西部で暮らす友人たちからも大好評だった。

* * *

ざっくりとした図面を引いたのが1年前、木材を仕入れて着工したのが2024年3月ごろ。一切の妥協なく「好き」を詰め込んだ結果250万円という予算は若干オーバーしたものの、そこそこのクルマを新車で買ったと思えば十分に納得できるコストパフォーマンスだろう。ログハウス自体の工事はこれですべて終了だが、電気の確保や家具の配置など作業はまだまだ続く。そちらも楽しみつつ快適でオシャレな隠れ家に仕上げて行く予定だ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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