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マクラーレン「W1」は399台限定で3億9000万円から! すでに完売済みのハイパーカーはV8搭載で1275馬力…最高速度は350キロとパフォーマンスも十分です

マクラーレン W1:公道走行可能なマクラーレンモデルとして最速を誇り、直線では0-300km/h加速12.7秒以下で、スピードテールの12.8秒を上回る

F1とP1の後継モデルとなるスーパカーがついに登場

マクラーレンは「F1」と「P1」の継承モデル、「W1」を発表しました。真のスーパーカーを定義するこのモデルは、マクラーレンの名高い「1」モデルの血統に新たな1ページを加えます。399台の限定生産で、すでに完売済みではありますが、この「W1」について詳しく解説します。

1200馬力を生み出すV8ハイブリッドパワートレインを搭載

マクラーレン・オートモーティブは2024年10月6日、史上最も偉大な2台のスーパーカー、「F1」と「P1」の継承モデルとして、パフォーマンスのあらゆる側面で「1」モデルの血統を新たな高みへと押し上げる「W1」を公開した。

新しく搭載されたV8ハイブリッドパワートレインは、マクラーレン史上最大の最高出力である1275ps、最大トルク1340Nmを生み出し、主要な競合モデルを凌駕する性能を誇る。新設計のMHP-8型エンジン単体の最高出力は928psで、エンジンの最高回転数は9200rpmまで引き上げられる。アキシャルフラックスモーターは最大347psを生み出し、電気モーターとコントロールユニットの一体化で軽量化とパッケージングの最適化を実現した。

F1譲りのエアロダイナミクスを採用

このW1は軽量エンジニアリングによって重量を1399kgに抑え、パワーウェイトレシオはマクラーレンのスーパーカー史上最高の1.1kg/psを達成している。またF1から着想を得たグラウンド・エフェクト・エアロダイナミクスにより高ダウンフォースと低ドラッグを実現。さらにW1独自のモード切り替え機能により、走行特性が劇的に変化している。

レースモードでの車高はフロントが37mm、リアが17mmダウンし、最大1000kgのダウンフォースを生み出す。W1は公道とサーキットの両方で優れたドライビング・エクスペリエンスを提供する。

W1は先進的なエアロパーツを装備し、後方に300mm展開する「マクラーレン・アクティブ・ロングテール」と呼ばれるリアウイングを含めて複数の特許を出願している。またW1は公道走行可能なマクラーレンのモデルのなかで史上最速を記録した。直線では0-300km/h加速でこれまでのスピードテールの記録を上回り、サーキットでは「セナ」のラップタイムを3秒短縮するという、2つの驚異的な記録を達成している。

0-100km/h加速はわずか2.7秒、0-200km/hは5.8秒、0-300km/hは12.7秒を切る驚異の加速力を誇り、最高速度は350km/h。マクラーレンのトレードマークである後輪駆動で操るピュアな一体感は、レース企業であるマクラーレンだからこそ可能なF1のノウハウが凝縮されている。

レースモードを備える「マクラーレン・レース・アクティブ・シャシーコントロール III」は公道とサーキットの両方で圧倒的な性能を発揮し、「マクラーレン・ハイドロリック・パフォーマンス・ステアリング」と油圧式ブレーキは至高のフィールとフィードバックをドライバーにもたらす。

インテリアは無限のビスポークオーダーが可能

ボディは専用のカーボン・ファイバー製モノコック「マクラーレン・エアロセル」と、「マクラーレン・アンへドラルドア」を採用する。F1から取り入れたフロントサスペンションはエアロセルに直接マウントされ、フロントアームは外部から視認可能である。主要コンポーネントは3Dプリントとチタン製コンポーネントの活用で最大限に軽量化されている。

インテリアは専用インテリア素材をはじめ、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)に揃うほぼ無限の選択肢でビスポークオーダーが可能である。生産台数は限定399台で価格は200万ポンド、つまり約3億9000万円となるがすでに全台数売約済みである。

W1のEモジュールはパワーとトルクを押し上げて、V8の極めて高い出力にふさわしい加速とレスポンスを実現するよう開発されているが、バッテリー容量は約1.4kWhしかなくEVとしての走行は2kmのみ。EV走行を増やしてCO2の排出を減らすという目的ではなく、あくまでもパフォーマンスを最大化するためのものである。このバッテリーはEモジュールに電力を供給するほかEモーターに8速デュアルクラッチ・トランスミッションのリバースギアとして、またエンジン始動のために使われるという。

約3億9000万円のクルマが発表前にすでに399台完売しているということはにわかに信じがたいが、ファンにとってはそれほどの魅力をもつモデルなのであろう。

AMWノミカタ

バブル末期に登場したF1の新車価格は1億円ほど。生産台数は64台。現在のオークションでは20億円を超えるような超レアで高価な存在となった。P1は1億円を切る新車価格で、当時からバーゲンプライスと言われていた。生産台数は予定では375台であった。

今回のW1は3億9000万円〜の新車価格で399台限定。生産台数はこの手のハイパーカーでは、その価値を保つ上ではギリギリマックスといったところか。F1はモータースポーツシーンでも活躍したことと生産台数の少なさから、現在のような高値となるのは不思議ではない。P1も昨今では、新車価格以上のハンマープライスとなっているが、そもそも新車価格がこの手のハイパーカーの中では安かったということもあるだろう。今後、W1がどのような価値を示すようになるのか、その動向も気になるところだ。

【動画】後方に300mm展開する「マクラーレン・アクティブ・ロングテール」

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