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「パンダトレノ」のベースはトヨタ「カローラレビン」…純正戻しにして「頭文字Dの拓海と同じ名前の息子に譲ろうと考えています」

「パンダトレノ」のベースはトヨタ「カローラレビン」…純正戻しにして「頭文字Dの拓海と同じ名前の息子に譲ろうと考えています」

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

三菱「コルト ラリーアート バージョンR」用のエンジンを搭載

AE86パーツは世の中に数多く出回っているが、その中にはAE85(ハチゴー)用もたくさんある。現在の市場は、その見分けがとても難しく、売っている本人が勘違いしているケースもあったという。実際、若佐さんも苦労して探した純正シートがAE85用だったという苦い経験をしたそうだ。

ある意味、サンデーレース仕様のAE86を作るよりも困難で手間のかかる純正戻しは、昔は捨てていた部品が今では高値で取り引きされるようになっているから厄介だ。この姿になるまで、さまざまな苦労を重ねて完成させたと若佐さんは話す。

一方、このハチロクは通常とは違う点がもう1点ある。それは、搭載しているエンジンが4A-G型ではないことだ。ボンネットを開けると、そこには搭載されていたのはヘッドがまるで違う4気筒ターボユニットだった。詳しく話を聞くと、三菱「コルト ラリーアート バージョンR」の4G15型エンジンということだった。

このパワーユニットは購入時からエンジンを載せ替えたサンデーレース仕様として作られていた。そのためハチロクチューンを得意とするレーシングサービス・サカイに依頼し、現在もメンテナンスなどは同社にお願いしているという。

ターボエンジンならではの豪快な走りを楽しむ

AE86を意外な仕様として作り込む若佐さんの「カローラレビン改パンダトレノ4G15ターボスペック」。このクルマはもともとがサンデーレース仕様なだけに、ボディはスポット増しを行って強化されている。それによってハチロク特有のボディの弱さも解決済みで、ターボ搭載による加速を最大限に楽しめる仕様になっている。

ターボエンジンならでのピシュ、パシュ音を放ちながらパワフルに走り、フル加速させるとコントロールするのが大変というほどだ。今後の予定について若佐さんは、

「もう完全に仕上がったので、そろそろこのクルマは息子の拓海に譲ろうかと考えています。自分はまた別のクルマを探してイジろうかと計画中です」

とのことだった。親から息子に大切な愛車を託す。まさにクルマ好き親子の理想の姿といえるだろう。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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