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普段使いとレースで無理なく使える「セラメタ」クラッチに注目! 軽自動車レースにも激推しできるアイテムは何がすごいのか?

イメージガール

摩摺セラちゃんが手にしているのは、開発中のHA36アルトAGS用クラッチ。今後は車両に装着してテストを重ね、早期のリリースを目指す

安心してレースを楽しむために

2024年で14年目を迎え、さらに盛り上がりを増す軽自動車レース「東北660シリーズ」。草の根モータースポーツを支えようと数多くの企業がバックアップしていますが、今シーズンから新たに加わったのが強化クラッチのメーカー「セラメタ」です。どのようなアイテムなのか紹介します。

メタルでも純正並みの扱いやすさが特長

強化クラッチメーカーの「セラメタ」が現在の会社を立ち上げたのは2017年とまだ日は浅いが、名前を聞いたことがあるモータースポーツ好きは多いはず。というのも以前は別の企業で「セラメタ」ブランドの開発に携わっていたメンバーが、事業の譲渡と併せてネーミングも引き継ぎクラッチの製造や販売を行っているのだ。

新生セラメタとしての製品はトヨタ「86」/スバル「BRZ」用からスタートし、ジムカーナやダートトライアルなどの競技用をメインに展開。そして2024年はエントリー台数を誇る東北660シリーズを後援しつつ、軽自動車に向けた製品の開発により力を入れていくことになった。

セラメタが誇る「THS(トルク・ハンドリング・システム)クラッチ」は、メタル系の摩擦剤でありながらノーマルと変わらない使い勝手が最大の特徴。わかりやすく説明すると「強化クラッチなのに純正と変わらないフィーリング」で、ペダルは軽いし半クラッチも普通に使えるため、言われなければ強化と気づかないほどだ。

東北660シリーズに限らず自走でサーキットへ移動したり、競技車を通勤や通学でも使っているユーザーにとっては、快適性を両立できるセラメタの強化クラッチは、救世主と呼ぶにふさわしい革命的なパーツかもしれない。

それでいて強化クラッチに求められる性能をまったく犠牲にしていないのも大きな武器で、86/BRZを例に挙げると、シングルプレートながら伝達トルクはツインプレートに匹敵。耐熱性や耐摩耗性の高さもメタル素材ならではでありつつ、フライホイールなどへの攻撃性は純正と同等だという。純正クラッチを頻繁に交換するユーザーも少なくないが、レース中にトラブルを起こす不安から解放されることや、脱着の工賃を考えれば強化品のほうがメリットは多い。

またメタルはオーガニック系の素材に比べ重量があり、スムーズかつスピーディなシフトチェンジができるうえ、クラッチを切ったとき回転数が落ちにくい利点もある。

人気の高まるアルトのAGS用も開発中

製品の開発に際してはコストより性能を優先し、モータースポーツの現場にも頻繁に足を運び、ユーザーのリアルな声や要望を細かく拾っている。東北660の会場でもイメージキャラクターの「摩摺セラ」ちゃんを伴い、エントラントやプロショップからの質問に答えつつレースを盛り上げてくれた。

なお軽自動車用としてはターボが新旧ダイハツ「コペン」/ホンダ「S660」/HA&HB系スズキ「アルトワークス」/スズキ「ジムニー」全モデル、NAはダイハツのKFエンジン搭載車向けやスズキのK6Aエンジン搭載車向けと、東北660シリーズの主力マシンをほとんど網羅している。さらに、一昨年からワンメイクレースがスタートした、HA36「アルト」のAGS用も開発が進んでいるとのことで続報を待ちたい。

それに加え東北660シリーズに対しては学生への割引販売や、半額チケットのプレゼントといったサポートも行っている。摩擦剤のスペシャリスト集団が「コストより性能」と謳い、自信をもってリリースする従来の常識を覆す強化クラッチ。東北660シリーズに参加しているドライバーはもちろん、軽自動車でスポーツ走行を楽しんでいる人はぜひ試してほしい。

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