CX-80の車両本体価格は394万3500円から
2024年10月10日、マツダのフラッグシップSUV「CX-80」が販売開始となりました。このCX-80は、2023年まで販売されていた「CX-8」の後継車となる3列シートSUVです。CX-80はエンジン縦置きレイアウトのFR/4WDとなり、スタイリングも大きく変更されています。ミニバンに代わるファミリーカーとして人気だったCX-8を超える実力をCX-80は持っているのでしょうか。
3列シート化のためCX-60より全長を250mm延長
2024年10月10日、マツダはフラッグシップSUVの「CX-80」を販売開始した。車両本体価格は3.3L直6ディーゼルターボエンジンを搭載したXD 2WD車の394万3500円(消費税込)〜2.5L直4プラグインハイブリッド プレミアムモダン/スポーツ4WD車の712万2500円(消費税込)となっている。
CX-80は、日本国内において「CX-60」に続くラージ商品群の第2弾モデルとなり、圧倒的な運転体験と上質で心豊かな移動体験を両立し、高い環境性能と安心安全のカーライフを目指して開発された3列シートSUVだ。
ボディサイズは、全長4990mm×全幅1890mm×全高1710mm。そしてホイールベースは3120mmとなっている。先行して発売されたCX-60と比べると、全長は+250mm、全高は+25mm。そしてホイールベースは+250mm延長されている。
車両重量は同じXDハイブリッドプレミアムスポーツ4WD車で比較すると、CX-60が1940kgに対して、CX-80は2120kgと180kg重い。
CX-80はエンジンを縦置きにレイアウトし、後輪を駆動させる「SKYACTIV マルチスケーラブルアーキテクチャー」を採用。サスペンションは、フロントにダブルウィッシュボーン式、リアにマルチリンク式を採用。徹底したチューニングにより、日常の走行シーンにおける快適な乗り心地と、高速や高いGが発生するシーンでも安心感の高いスタビリティを両立している。
外観デザインは、3列シートレイアウトの立地な空間を強調しながら、マツダらしいエレガントさを追求することで、堂々とした存在感を実現。
インテリアデザインでは、1列目は水平基調のインストルメントパネルとサイドルーバーの造形による、ワイド感と縦置きレイアウトを強く感じさせるコンソールによって、頼れるリッチな空間を実現。
2列目は、ゆとりと豊かさを感じられる素材と空間。そして3列目は前方、側方に開放感を感じる空間デザインによって心地良さを実現している。
CX-80のラゲッジルームは、3列シート使用時でもゴルフバッグやベビーカーを搭載できる空間を確保している。また3列目シート格納時の荷室ブロア傾斜を5度以下に抑えることで、段差のないフラット構造を実現。家具やサーフボードなどの長尺物の積みやすさに配慮している。
搭載されているパワートレインは3種類
CX-80に搭載されているエンジンは、最高出力231ps/最大トルク500Nmを発生する3.3L直列6気筒ディーゼルターボをはじめ、このディーゼルターボエンジンに最高出力16.3ps/最大トルク153Nmを発生するモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様。そして最高出力188ps/最大トルク250Nmを発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジンに、最高出力175ps/最大トルク270Nmを発生するモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムの3種類。
組み合わされるトランスミッションは全車トルクコンバーターレスの8速AT。駆動方式は4WDを中心に、ディーゼルターボ車のXDのみ2WDが用意されている。
燃費性能はWLTCモードでディーゼルターボ車のXDが16.7〜18.3km/L、ディーゼルハイブリッドのXDハイブリッドが19.0〜19.2km/L。そしてプラグインハイブリッド車は12.9km/Lで、満充電時のEV走行可能距離は最大で67kmとなっている。
安全装備は、衝突被害軽減ブレーキのスマート・ブレーキ・サポート(SBS)をはじめ、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC/全車速追従機能付)など13の運転支援機能を採用。
なかでもドライバーの異常時に事故被害を軽減するための、ドライバー異常時対応システム(DEA)。そしてドライバーの前方不注意や運転不適状態にたいして、ドライバーに危険を気づかせて、安全運転をサポートする、クルージング&トラフィックサポート(CTS/緊急停止支援機能付)をLパッケージ以上に標準装備するなど充実している。
ミニバンの代わりとなる3列シートSUVとして人気を博したCX-8が生産終了となり、その代わりとして登場したマツダのフラッグシップSUVであるCX-80。駆動方式の変更による効果は、ファミリーカーとしてのユーティリティと走行性能を両立しているのかどうかに注目だ。