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チンクエチェント初心者と「軽井沢フィアット・ピクニック」に参加! はたしてゴールに辿り着くことはできるのか……!?【週刊チンクエチェントVol.46】

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TEXT: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)  PHOTO: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)/チンクエチェント博物館(MUSEO 500)

  • イベント当日の朝。10月末だというのにフローズン・チンクエチェントになっててビックリ
  • 出発&ゴール地点となったのは軽井沢レイクガーデン。早朝からフィアットとアバルトを中心としたイタリア車が集結した
  • 3代目チンクエチェントもたくさん参加。というか、参加車両の中では最も多いモデル
  • スタート順に整列したクラシック・チンクエチェント。ゴブジ号もいるでしょ?
  • 主催であるチンクエチェント博物館の深津館長の御挨拶。軽井沢レイクガーデンでは開会式とビンゴ大会、表彰式&閉会式が行われた
  • ほら、雰囲気いいでしょ? フィアットやアバルトのオーナーさんたちはほんわかあたたかくて、ギスギスした感じがまったくないのだ
  • ドライバーとコドライバーが乗り込んで、出発の準備が整ったゴブジ号
  • 知人たちが次々と「だいじょーぶ? 途中で止まっちゃったりしない?」みたいに心配してくれたり、おちょくってくれたり
  • いいよいよドライブラリーのスタート時間。1台ずつ、1分おきに出発していく
  • もちろんゴブジ号も御無事にスタート。のほほんとしたゆるーいドライブタイムがはじまった
  • この日の軽井沢はめちゃめちゃいい天気。最初から最後まで、窓の向こう側には美しい秋の風景が広がっていた
  • 博物館のスタッフが撮ってくれた。ものすごーく貴重なゴブジ号の走行カット。普段は僕がひとりで走ってるわけだから、停まってる写真しか撮れないんで……
  • ルートに組み込まれていた軽井沢マリオットホテルの駐車場にて。ここでランチタイム
  • 新鮮な野菜がたっぷり。肉も魚も好きだけど、実は野菜がいちばん好きだから、嶋田としては御機嫌なランチだった
  • 標高だとか走るエリアだとかで両サイドの木々の色合いが変わる。秋の軽井沢の風景は本当に目と心に優しいのだ
  • 同じコマ図を見て同じルートを走るので、いつの間にかほかの参加者さんのクルマたちと連なって走ることに
  • この日の走行は基本トップを開けてたから、停車して上を見上げるたびに、ついついこんな写真ばかり撮っちゃった。日本ってホントに美しい国だと思う
  • おそらく100kmたらずのコースだったと思うが、ドライブラリーのコースを走り終えて、軽井沢レイクガーデンに帰着。コドライバー初体験は、意外にもミスなし
  • 規定の(?)目隠しタイムに最も近い参加者が優勝というタイムラリー形式。ゴール地点で帰着時間を記録してもらい、走行は終了
  • 何度も言うようだけど、秋の軽井沢は本当に美しい。色づいた木々の葉を見るだけで癒されたような気分になれる
  • イベントは全車ゴールした後に、シンプルなゲームと表彰式、閉会式で終了。だけど名残惜しいからサッと帰っちゃったりはしないのだよね
  • 友人夫妻と立ち話。イベントって、こういう時間がまたものすごく楽しいのだ
  • 出発前のクラシック・チンクエチェント軍団。同じ仕様のクルマというのがないのは面白いところ。中にはスバル・サンバーのエンジンに換装した個体も
  • ドライバーは現AMW編集長兼フィアット&アバルト・ファン・ブック編集長の西山くん。嶋田は今回はコドライバー初体験
  • ルート途中のランチ会場となるホテルの駐車場に、色とりどりのクラシック・チンクエチェントが並ぶ

イベントを通じて日本の秋を感じられる季節がやってきた!

名古屋の「チンクエチェント博物館」が所有するターコイズブルーのフィアット「500L」(1970年式)を、自動車ライターの嶋田智之氏が日々のアシとして長期レポートする「週刊チンクエチェント」。第46回は「秋を感じられる軽井沢フィアット・ピクニックの楽しさ」をお届けします。

秋に開催される「軽井沢フィアット・ピクニック」とは?

季節はもはや完璧な秋、である。年によってバラつきはあるけど、9月も後半に近づいた頃から朝晩の気温差が次第に激しくなって、ゴヨーショーのミギリより気温の乱高下に対応するのが苦手な体質である僕は思い切り風邪をひきやすくなるし、元気なときは元気なときで食べ物がやたらと美味くてついつい摂食過多になり天高く馬肥えてしまう状態になるしで、ロクなことがない。

にも関わらずこの季節がどうしても嫌いになれないのは──というより大好きなのは、日本がとても美しい国であることを実感できるからだ。新緑の季節もたしかに美しいのだけど、木々が色づき、遠くの山々が黄と橙と赤と茶のパッチワークへと日々変貌していくのを観るともなしに見ていると、何ともいえない穏やかな気持ちになれる。そしてその風景にうろこ雲やひつじ雲、すじ雲といった大空のスペクタクルが演出を加えたりすると、ああ、この国に生まれてよかったな、なんて思えてくるのだ。そうした日本ならではの麗しくも尊い光景の中をドライブしたりすると、ただそれだけで幸せな気持ちになれる。

……いや、あるのだ。そういうクルマのイベントが。チンクエチェントとフィアット、そして新旧イタリア車のためのイベントなのだけど、毎年この時期になると開催される風物詩のような恒例行事で、イタ車乗りの間ではよく知られている。

その名は「軽井沢フィアット・ピクニック」。そう、この季節がとりわけ美しい日本の中でも格別といえる風景を見せてくれる、長野県の軽井沢とその周辺の秋を堪能できるイベントなのだ。

制限速度に合わせてドライブすることが勝敗に最も近づける

「その周辺」という言葉から想像がついた人もいるだろうが、軽井沢フィアット・ピクニックは走るイベント。いや、スピードを競う類のモノじゃなくて、文字どおりクルマを使ったピクニックのようなドライブ・イベントだ。より具体的にいうなら、ドライブ・ラリーというかお楽しみラリーというか。つまり設定されたルートをコマ図を使って走り、法定速度から割り出された目隠しタイムとの時間差がいちばん少ないクルマ/ドライバー&パッセンジャーがいちばん偉い、というヤツだ。さらにフィアットに関するちょっとばかりマニアックなクイズがいくつか出され、それも順位の決定に加味される。

2024年も開催されることになっていてそれが第17回ということだから、ずいぶんと長く続いてるものである。おまけに参加したことがある人のほとんどが「また参加したい」とクチにするのは、のんびりと制限速度に合わせてドライブすることが勝敗に最も近づける方法であり、その速度で走るとドライバーもパッセンジャーも秋の軽井沢の風景をちゃんと目で楽しむことができる、という心地よい緩さがあること。それに集合場所でもあり開会式と閉会式などが行われるメイン会場、そしてルートの途中に設定されてるランチ会場では仲間とワイワイできるし、ツーリングのように仲間たちと連なって走ることもできるけど、クルマの中では同行者とプライベートな空間で親密な時間を過ごせる、ということ。参加者は一部の例外を除けばチンクエチェントかフィアット車かイタリア車。嗜好が同じ方向を向いてるうえにフィアット系のユーザーさんには穏やかでニコやかな人が多いから妙な諍いみたいなのはまったくないし、それでいて集まるクルマは色とりどりだったり想い想いのドレスアップやカスタマイズがほどこされていることが多くて目が楽しい。このイベントへの参加に引っ掛けて前泊か後泊をして、軽井沢周辺や会場への道すがらにある楽しげなところを観光して回ることだってできる。何ともいえずラヴ&ピースなイベントなのだ。

>>>フィアット&アバルトの専門誌「FIAT & ABARTH fan-BOOK」のvol.08を読みたい人はこちら(外部サイト)

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