カカドゥ国立公園のキャンプ場にイン!
オーストラリア・ノーザンテリトリー州でトヨタ「ハイラックス」ベースのキャンピングカー、アポロ「キャンパーバン」をレンタルして、釣り人としてバラマンディの大物を狙う23日間の旅をレポート。ダーウィンの町のレンタカー会社で愛称「アポロ号」を受け取り、釣り仲間と男3人、カカドゥ国立公園へやって来ました。
オーストラリアなら「放浪キャンプ」が実現できそう
6月17日午後4時、カカドゥ国立公園の中心の町、ジュビユに到着。まずは、キャンプ場にチェックインだ。翌日は釣りの1日目で、午前6時10分前にオーロラ・カカドゥ・キャンプ場のレセプションでガイドと待ち合わせをしている。
もちろん、事前にキャンプサイトの予約をするつもりだったが、公式HPには「十分にサイトがあるので、予約は必要ありません」と表示されていた。これが気に入った。本来、キャンプ場はふらりと到着して、自分が気に入ったサイトを選ぶのがいい。
2022年にアメリカ旅行をしたときには、たいていのキャンプ場は2週間以上前に予約をしないとチェックインできない状態だった。人気の国立公園は数カ月前の予約が必要。アメリカでもアウトドアが大ブームなのだ。これでは、ぼくがやりたい「放浪キャンプ」は実現できない。今回、アメリカではなくオーストラリアを選んだ理由のひとつがそれだった。
レセプションで2日分の料金を払い、電源と水が取れる「パワード」のサイトにチェックイン。それから町のスーパーに食料の買い出しに出かけた。途中でスーパーに寄るつもりだったが、ダーウィンを出て以降の300km、スーパーも町も何もなかった。肉や野菜、スープ、パン、水、さらにはキッチンペーパーやゴミ袋など、3人で相談しながら必要なものを購入、これからのキャンプ生活に備えた。
初日のメニューは、もちろんオージービーフのステーキだ。ぼくがシェフなので、好きなようにメニューを決めて、満月の下で1日遅れの前祝いをした。楽しくなってきたぞ!
あれれ…ガイドの予約は2人? 3人?
翌朝5時45分、まだ暗い中、釣りの準備を整えてレセプションの横で待っていると、ボートを牽引したランクルがやってきた。気になったのは、ぼくたちのほかに男女のカップルが待っていたこと。ドライバーを含めて6人は、おかしくないか?
ガイドと話をすると、案の定、ぼくたちの予約は2人になっているという。初日は3人で、2日目は2人という予約のはずだった。押し問答になったが、クルマにもボートにも6人は乗れないので、こちらが折れるしかない。結局、ぼくがキャンプサイトで待つことになり、ケンさん、キクと握手を交わして見送ることになった。またまた大きなトラブルである。
朝食の食器を洗ったり、アポロ号の撮影をしたりしているといい時間になったので、アレンジ会社にクレームのメールを入れた。「日本からこんなところまで何をしに来たと思ってるんだ。明日は3人、乗れるんだろうな!」と、かなり強い文面で脅しを入れた。すると、すぐに返信があり、過去のメールの履歴などを送ってきた。それを見て、びっくり! 間違えていたのはぼくのほうで、初日が2人、2日目が3人だったのだ。とりあえず、明日は3人で釣りができることは判明した。結果、オーライである。
12時過ぎ、「釣れましたよ。簡単っすよ」と、ふたりが興奮気味に帰ってきた。聞くと、サイズは小さいが、キャスティングでもトローリングでも、かなりのヒットがあったという。ガイドの用意したタックルのことや、どんなルアーがよかったかなど、ランチを食べながらレポートを聞き、翌日の作戦会議を練った。
ポップアップルーフを下げるためにひと工夫
南半球のオーストラリアは季節が逆といっても、赤道に近い地域だけあって、最高気温33度と暑い。夏は40度を軽く超えるという。したがって、どんなキャンプ場にもプールがついている。しかも、水がものすごく冷たい。ほてった体がき~んと冷え、最高に気持ちがいい。
プールの後で、スーパーにいくことにした。ポップアップしていたルーフを引っ張って下げるのだが、この作業にかなり力がいる。ケンさんは、サッカーの強豪高校でゴールキーパーをしていただけあって、体も大きい。腕を広げると備え付けのグリップにらくらく手が届く。彼が「えいや!」とグリップを引き下せば、ルーフがガタンッと音を立てて閉まる。
ところが、体が小さいぼくはグリップに手が届かない。そこで考えたのが、タオルを結びつけてリーチを稼ぐ方法だった。試してみたら、なんとかうまくいった。ひとりになったら、この方法で対処することにした。
なお、ひとりでこの作業をしているときに、どうしてもルーフが降りないことがあった。どうしたのか検討すると、ドアや窓がすべて閉まっていたため、気密性がよくなってしまったのだった。
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