カスタマイズプログラムである「テーラーメイド」が製作
フェラーリは、テーラーメイドのカスタマイズを施した特別仕様車の「ローマ スパイダー」を発表しました。このローマ スパイダーはイタリア・モデナに所在するエンツォ・フェラーリ・ミュージアムの「フェラーリ・ワン・オブ・ア・カインド」展に2025年の2月17日まで展示されます。革新的な部品製造技術と特殊な素材の使用した特別なモデルを紹介します。
リサイクルタイヤから得た糸をステッチに再利用
フェラーリは、カスタマイズプログラムである「テーラーメイド」が手がけた「ローマ スパイダー」を発表した。このクルマはイタリア・モデナのエンツォ・フェラーリ・ミュージアムで開催される「フェラーリ・ワン・オブ・ア・カインド(Ferrari One of a Kind)」展に展示され、フェラーリ独自のパーソナライゼーションワールドを紹介する。
このローマ スパイダーは、革新的な部品製造技術と特殊な素材を使用している。なかでも際立っているのはシートの中央パネルに施された手作業によるステッチで、リサイクルタイヤから得た糸を使用している。
またフロントウイングのシールドにはアルミニウム製ボディパーツへのレーザー加工が施され、ボンネットには羅針盤とマラネロの地理座標が刻まれている。フェラーリの鋳造工場の生産段階でリサイクルされたアルミニウムはエンジンの部品の一部にも使用され、廃棄物の量を最小限に抑えている。
そのほかにも、トノカバーとリアフロアにはクロムフリー・ナッパレザーと管理木材が使用され、センターコンソールにはマラネッロの鋳物工場で鋳型から取り出された砂を再利用して作られた部品が使用されている。
フェラーリのパートナーであるモンブランとのコラボ開発が実現
この特別仕様車は、フェラーリのパートナーであるモンブランとのコラボレーションによって開発された。モンブランは、この機会のために特別なマイスターシュテュックを製作。この筆記具は、フェラーリ・スタイリングセンターがローマ スパイダー テーラーメイドのために選んだオロ・ミダカラーを採用している。
ローマ スパイダーは、イタリア・モデナに所在するエンツォ・フェラーリ・ミュージアムの「フェラーリ・ワン・オブ・ア・カインド(Ferrari One of a Kind)」展に2025年の2月17日まで展示される。
AMWノミカタ
フェラーリの「テーラーメイド」は、フェラーリのあらゆる要素を自分好みにカスタマイズし、個性と好みを最大限に表現できる1台を作りたいと願う顧客専用のプログラムである。このプログラムを望む顧客は、パーソナルデザイナーが率いる専門家チームのサポートを受け、ブランドの美的基準に沿って要望を具体化してゆく。
パーソナライゼーションという分野は最近どのラグジュアリーブランドも力を入れている。とくに少量生産ブランドは1台あたりの収益を上げられ、かつ顧客のニーズを満たしロイヤリティを向上させることができる一石二鳥のプログラムである。
今回のローマ スパイダーの特徴はマラネロ工場のクラフトマンの技術に加え、いくつかの部品がリサイクル素材からできていることだろう。フェラーリも2030年にはEVで40%、PHEV車で40%を生産するという電動化への道を公言し、先日は工場の太陽光発電システムを倍増させた。サステイナブルもフェラーリにとっても大きなテーマであるのであろう。